[デトロイト 4日 ロイター] - 米フォード・モーターは4日、電気自動車(EV)と自動運転車技術に総額290億ドルを投資すると発表した。2020年第4・四半期決算は28億ドルの赤字となった。

世界的な半導体不足の影響で、21年第1・四半期の生産が10─20%下押しされる可能性があるとの見方も示した。

フォードは、通信機能を備えた「コネクテッド(つながる)EV」への投資を強化するとし、2025年までに220億ドルを電動化に投じる方針を示した。

同社は従来、ガソリンと電気のハイブリッド車(HV)を含め、2022年までに115億ドルを電動化に投資すると表明していた。

自動運転技術の開発については、2025年までの10年間の投資額を70億ドルとし、このうち50億ドルを今年以降の投資に充てる方針を示した。

ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は声明で、電池容量の増強やEV車種の拡充など「全ての計画を加速させる」と強調した。

一方、20年第4・四半期の純損益は28億ドル(1株当たり0.70ドル)の赤字となった。前年同期は17億ドル(同0.42ドル)の赤字だった。

20年通期の純損益は13億ドル(1株当たり0.32ドル)の赤字。前年は1株当たり0.01ドルの黒字だった。フォードは20年の利益が6億─11億ドルになるとの見通しを示していた。

20年の営業利益は28億ドル。21年は80億─90億ドルに増加するとの見通しを示した。

ジョン・ローラー最高財務責任者(CFO)は、半導体不足による生産への影響で21年の営業利益が10億─25億ドル押し下げられる可能性があるとの見方を示した。

20年の売上高は1270億ドルで、前年の1560億ドルから減少した。