【柴山和久】金融危機はこの先、何度でもやってくる
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ウェルスナビの創業者でCEO・柴山和久氏の連載第7回(最終回)です。
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一人ひとりに最適な資産運用を提案し、ほったらかしでも自動で運用を続けてくれるロボアドバイザー投資サービス。その国内最大手であるウェルスナビは2020年末にロボアドバイザー投資専業として日本初となる上場を果たし、公開価格を50%以上上回る初値をつける人気となった。
2015年に同社を創業し、経営の舵取りを続ける柴山和久氏は、東大、財務省、マッキンゼーという華やかなキャリアを歩んできた。しかし、人生の価値観を大きく変える挫折や経済的困窮も経験したという。
預かり資産が4000億円に達したウェルスナビは、資産運用ビジネスを通して何を目指そうとするのか。柴山氏の「お金哲学」に迫る。(全7回)
■第1回 金融リテラシーがないと豊かになれない社会は間違いだ
■第2回 死に物狂いでMBAを取得したのに、就職できない
■第3回 投資の損失リスクゼロは不可能。どうすればいいか
■第4回 お金の有無で人生の豊かさは測れない
■第5回 10兆円も10万円も、資産運用の基本は同じ
■第6回 どんなに激務でも休日に仕事をしてはいけない理由
■第7回 金融危機はこの先、何度でもやってくる
注目のコメント
取材いただきました。
10年、20年と長期の資産運用を続けていく上では、20年前のITバブルの崩壊や10年ほど前のリーマンショックのような金融危機に、何度も見舞われる覚悟が必要です。過去30年をみると平均すると5年に1度くらいのペースで金融危機が発生しており、金融危機は今後も発生し続けると考えるのが自然です。
しかし、世界経済は金融危機を何度も乗り越えて成長してきました。足元でも、新型コロナ・ウイルスの感染拡大を乗り越えて、世界経済は成長し続けていくと、IMFの国際機関が予測しています。
「長期・積立・分散」を続けることで、短期的には金融危機で資産が大きく減るリスクがあるものの、中長期的には世界経済の成長率を超えるリターンを目指すことができます。
また、このように、投資や資産運用ではリスクとリターンは同じコインの表裏の関係にあり、自分自身がどのようなリスクを取っているのかを理解した上で行動することがとても大切です。「また週に1度サービス改善について議論し、2週間に1度のペースでサービスをアップデートしています」という指摘は無印良品のマニュアル並みですね。金融サービスは多くの日本人にとってあやしげで手数料体系も含めブラックボックス化していたと思います(ゆうちょや生保の不祥事もそう)。政府の規制ではなくこうしたスタートアップがどんどん増えて市場が透明化、活性化していくといいなあと感じました。そして私たちも「資産運用」についてちょっとだけ時間を使うのが大事だということも。
「自社でプロダクトをつくり、サービスを改善し続けている金融機関」というユニークなポジションがいいですね。
「コロナショック」時の柴山さんの情報発信は印象的でした。
投資の原則は、価格の低いときに買い、高くなったら売る。
ある長期投資家は、株価が下がると、たくさん買えるので嬉しくなるといいます。