この連載について
ビジネスや働き方が多様化し、正解がない時代に、自分を信じて一心に仕事をする人たちがいる。そこにあるのは独自の「哲学」だ。仕事人のヒストリーをたどり、道標となった哲学を浮き彫りにしていく。
この記事の著者 / 編集者
この記事に関連するユーザー
この連載の記事一覧

【今村久美】カタリバが、あえて「全国に拠点を作らない」理由
NewsPicks編集部 168Picks

【今村久美】行政の手が届かない家庭は、子ども支援のDXで救う
NewsPicks編集部 118Picks

【今村久美】災害時に必要なのは「物資の支援」だけじゃない
NewsPicks編集部 81Picks

【今村久美】日本が失いかけた「大切なもの」は、被災地にあった
NewsPicks編集部 106Picks

【今村久美】学校と手を組み、教育の「ポジティブな代案」を
NewsPicks編集部 135Picks

【今村久美】絶望する若者に「学び合いの場」を提供したい
NewsPicks編集部 187Picks

【新】今の日本を分断しているのは「目に見えない格差」だ
NewsPicks編集部 486Picks

【木村光希】「お別れの質の追求」に終わりはない
NewsPicks編集部 54Picks

【木村光希】社員からの大反発を招いた「葬儀会社の組織化」
NewsPicks編集部 70Picks

【木村光希】もし、自分の余命が「半年」しかなかったら?
NewsPicks編集部 173Picks
公務員の時には収入が安定し、MBA取得後の半年間は仕事も収入もなく、マッキンゼーでは実力以上の収入に恵まれ、それを投げ打っての起業と、目まぐるしく環境が変わったため、お金を幸せの関係について考える機会が多くありました。
まず、ある程度のゆとりのある生活水準を確保することで、幸せのレベルが大きく上がると痛感しています。10年前、仕事や収入がなかった時のことを思い出すと、今でも苦しくなります。日々の食費を切り詰めたり、身体の調子が悪くても病院に行くのを躊躇することは、心身の健康をそこないます。
次に、収入が大きく上がった時に、生活水準を上げすぎないようにすることも大切だと感じています。私の場合、コンサルタントとしての高収入は決して実力に見合ったものではないのに、いろいろ舞い上がってしまった時期もありました。そんな自分に気づいて生活水準を抑えたことで、その後、収入を半減させて起業する道が拓けました。
さらに、お金や生活水準よりも、自分が家族や友人、ひいては社会にとって意味のある存在だと感じられるかが本質的には重要です。仕事も収入もなかった10年前、お金がなかったことよりもさらに苦しかったのは、「仕事が見つからないのは、自分が社会にとって必要のない存在だからではないか」という思いでした。
なぜこうした考えを持つようになったのか、取材の中で詳しくお話しさせて頂きました。ありがとうございました。
お金がないと本当に惨めです。
お金とは人の生きる価値、意味を守るためのものだと思います。別にそれを与えるものではない。でも、その価値、意味が何に立脚したものであるのかを見定められなければ、守るものがないのですからいくらあっても文字通り意味がない。
その事を様々な角度から柴山さんが考えてこられたのではないかと思いました。
---
一人ひとりに最適な資産運用を提案し、ほったらかしでも自動で運用を続けてくれるロボアドバイザー投資サービス。その国内最大手であるウェルスナビは2020年末にロボアドバイザー投資専業として日本初となる上場を果たし、公開価格を50%以上上回る初値をつける人気となった。
2015年に同社を創業し、経営の舵取りを続ける柴山和久氏は、東大、財務省、マッキンゼーという華やかなキャリアを歩んできた。しかし、人生の価値観を大きく変える挫折や経済的困窮も経験したという。
預かり資産が4000億円に達したウェルスナビは、資産運用ビジネスを通して何を目指そうとするのか。柴山氏の「お金哲学」に迫る。(全7回)
■第1回 金融リテラシーがないと豊かになれない社会は間違いだ
■第2回 死に物狂いでMBAを取得したのに、就職できない
■第3回 投資の損失リスクゼロは不可能。どうすればいいか
■第4回 お金の有無で人生の豊かさは測れない
■第5回 10兆円も10万円も、資産運用の基本は同じ
■第6回 どんなに激務でも休日に仕事をしてはいけない理由
■第7回 金融危機はこの先、何度でもやってくる
(以下、記事中からの引用)
足元ではうまくいっていても、次のステップに進むためには、今いる世界から出る必要がある。そういう場面は、どんな人にも起こりうることだと思います。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません