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最終回です、最後までありがとうございました。この回はとくにいちばん言いたいことを書いていただいたと感じてます。どうもありがとうございました。

一つ目は、経済学、特に経済理論にもっと多くの女性に参加して欲しい/できる環境にしたいという気持ちです。われわれ夫婦の移籍話にも関係しますが、残念ながら現状では女性比率が非常に低いです。いろいろな(ここでは書き切れないほど沢山の)理由があり私もこの点ではいまだ大した貢献ができていませんが、差し当たってできるところから、マーケットデザインセンターでも、私の授業でも、女性を歓迎いたします。
注1:もちろん男性も歓迎です。
注2:「女性」と書きましたが、その他いろいろな意味でのマイノリティの方ももちろん歓迎です。

二つ目は、学生さんとたくさん関わっていきたいということです。幸い東大をはじめ日本の経済学は良い研究者が輩出される良い伝統があり、最近それがさらに上向いていると感じています。もちろん研究者でなくても良くて、例えば経済学部で学んだことを使って世の中のアップデートしようという若い世代も出てきました。ぜひ「俺が/私が世界を変えてやる!」という元気な学生さんに私のところにきて欲しいです。ちなみに宣伝ですが、今年度から学部小島ゼミ始まります。ガイダンスは明日なのでぜひきてね!
アメリカでは夫婦で採用するのは普通で、小島さんのようにお二人とも優れている場合だけでなく、どちらかをどうしても採用したい場合にも起きます。テキサス時代、同じ部門で3組夫婦がいました。そのうちの1組は複数の大学を異動し、奥様はとっても偉くなっています。

小島さんは書かれていませんが、東大が頑張ったとはいえ給与面では下がったのではないかと推察します。アメリカでは実績をベースにした「市場価値」で決まるのに対し、日本ではいつだれが決めたかわからないルールで決まるからです。

世界に伍して人材を集めようと言っている割には、日本の大学は「きれいごと」あるいは「過去のルールの微調整」で済まそうとしている節があります(ワクチン確保にも同じ発想があったのではと邪推しています)。研究の世界は競争の世界。テニュア制度は無理と思いますが、待遇の話も含めて「これだけの仕事をして、これだけの評価を受けている」と胸を張れる研究者が増えることが日本の大学の進化の重要なポイントだと思いますし、UTMDはその先駆けなんだと思いました。
”ビジネスとの距離が近く、人材の交流がある”、日本は真逆だなと思います。
ビジネスとの距離が遠く、感覚が全く違うと思います。大学教員の方は、少しお話ししただけ大学教員の方だと分かるほど、独特の雰囲気を持っていらっしゃる方が多いと思います。
ビジネスと大学・研究は、距離を近くしていかないと、イノベーションは生まれない時代になったと思っています。
経済学者・小島武仁氏の連載第7回(最終回)です。
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2020年9月、東京大学にマーケットデザインセンター(UTMD)が設立された。所長に就任したのが、気鋭の経済学者・小島武仁氏だ。

人と人、人とモノ・サービスの最適な組み合わせを実現する方法・制度設計を研究し、社会実装につなげる「マーケットデザイン」は、近年の経済学で注目されている分野。2020年のノーベル経済学賞が、マーケットデザインの一領域の研究者に授与されたことは記憶に新しい。

小島氏は東京大学経済学部を総代で卒業後、米ハーバード大学院、スタンフォード大学でノーベル経済学賞受賞者らに教えを受け、共に研究活動を行ってきた。自身も国際的に高く評価され、スタンフォードでテニュア(終身雇用資格)を得ながらも、母校の東大に拠点を移し、日本での研究活動、人材育成、社会課題への取り組みに意欲を燃やす。

小島氏の研究者としての歩みを追いながら、師の教えや自身の哲学を聞いた。(全7回)

■第1回 天才経済学者、マーケットデザインで社会を変える
■第2回 数学の挫折から経済学へ転向、ゲーム理論と出合う
■第3回 「小さくまとまるな」恩師の助言でハーバード留学
■第4回 アルビン・ロス教授とマッチング理論とコーヒーアワー
■第5回 アイデアを生み出す3つの秘訣
■第6回 ノーベル経済学賞への野望
■第7回 スタンフォードから東大に夫婦で移籍した事情
もうなんというか、かっこよすぎます。理論の社会実装もそうですが、これまでの知見や経験を社会問題の解決にベクトルを向けている事も素晴らしいですね。

東京大学も総合的なパッケージでアプローチしたと思いますが、実際の採用パッケージの中身も気になりますね。スタンフォードのテニュアでしたら、4000万円以上は収入あったでしょうから。小島先生は浪漫を追及されたと思いますが、算盤も気になるところです。
最近こう書くと怒られる向きもありますが(注)、古くは古典力学の二体問題とのアナロジーで二体問題ないし子供を含めると三体問題(多体問題)と言われている研究者のキャリア上の問題が、日本の大学でも象徴的な形で解決されたのは注目に値することだと思います。日本の大学の構造上の問題はクリアーできるということですね、後に続く学部や他大学、研究機関が出てくることを願います。

(注)最近ズームで議論した友人(アメリカ人)の研究者とこの話になったところ、「二体問題」を研究者のキャリアの文脈で使用しても特に問題はないとのことなので、国や地方や分野や学部によって異なるかもしれませんね。
https://en.wikipedia.org/wiki/Two-body_problem_(career)
確かに、私が社会人になってから進学した大学院時代の同期カップル(旦那さんのほうは東大経済学部時代に小島さんと同期)も、夫婦で海外に留学した後に、夫婦でIMFに就職されました。
研究と社会実装を両方考えて、ノーベル経済学賞も視野に入れる素晴らしい方が日本におられることが誇りです。
この連載について
ビジネスや働き方が多様化し、正解がない時代に、自分を信じて一心に仕事をする人たちがいる。そこにあるのは独自の「哲学」だ。仕事人のヒストリーをたどり、道標となった哲学を浮き彫りにしていく。