2021/3/10

【キャシー松井】お金は降ってこない。働く価値を農業で学んだ

MPower Partners ゼネラル・パートナー
「ウーマノミクス」の提唱者であり、ゴールドマン・サックス証券(GS)の副会長、そしてチーフ日本株ストラテジストとして活躍してきたキャシー松井氏。約30年にわたるGSでの日々において、ほぼ下り坂の日本経済を見据え、女性の活躍推進に尽力してきた。昨年末に退職し、次のステージに進もうとしている。

日系アメリカ人2世として育ち、大学卒業後に初めて訪れた日本での生活も、もうアメリカ生活より長い。農業移民として苦労してきた両親、大学進学が10人にも満たない高校からのハーバード大学進学、そして日本でのキャリア──。

「社会へ恩返しをしたい」と語るキャシー松井氏が描く日本の成長戦略とは。(全7回)
キャシー松井(きゃしー・まつい)/ゴールドマン・サックス 元副会長
1965年米国生まれ。ハーバード大学卒業、ジョンズ・ホプキンズ大学大学院修了。90年バークレイズ証券、94年ゴールドマン・サックス証券(GS)に入社。99年に「ウーマノミクス」を発表し、日本政府が打ち出した「女性活躍」の裏付けになる。『インスティテューショナル・インベスター』誌日本株式投資戦略部門アナリストランキングで1位を獲得。2015年にGS副会長に就任。チーフ日本株ストラテジストとして活躍する一方、アジア女子大学の理事会メンバーも務める。2020年12月にGSを退職。1男1女の母。
INDEX
  • 奈良からアメリカに渡った父
  • 朝から晩まで農場で働く
  • 「蘭の帝王」と呼ばれた父
  • アメリカンドリームを望んだ両親
  • 初めての日本でルーツに出合う