英中銀、マイナス金利導入に「最低でも半年」 金融政策を維持
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「慎重な検討が必要」というのは、妥当な考え方であると思います。
マイナス金利は概念的には、預金金利も含めた極力広い金融資産の金利に賦課しないと、効果が見込みにくいものといえます。仮に、預金金利のマイナス化が困難な中で運用利回りを引き下げれば、結局、「金融機関の自己資本を少しずつ削っていく」という結果になります。これは、グローバル金融危機後、金融機関の自己資本の強化に努めてきたこととの関係が問題となります。
一方で、預金金利を広範にマイナスとすることは、消費者心理などへの影響に加え、決済リスクへのバッファー等のために置いている各種の流動性(例えば、マージン規制を満たすための預け金)などがマイナス金利のために減ってしまうとか、一部の預金についてマイナス金利化を避ければ裁定取引が生じさせ得るなど、実務的にさまざまな問題が生じ得ます。イングランド銀行も、かなり海外の事例を研究しているなという印象を受けました。