[ワシントン 2日 ロイター] - イエレン米財務長官は、ゲームストップなど一部銘柄を巡る個人投資家の取引で株式市場が乱高下した問題について、週内に金融規制当局と協議する。ある財務省高官が明らかにした。早ければ3日に開催される可能性がある。

証券取引委員会(SEC)、連邦準備理事会(FRB)、ニューヨーク連銀、商品先物取引委員会(CFTC)のトップが参加する。

財務省報道官はロイターに「イエレン財務長官は市場の完全性を重視しており、最近の市場の混乱と一連の動きが投資家保護と公正で効率的な市場の原則に即していたかを協議する」と述べた。

ゲームストップ株は個人投資とヘッジファンドなどの売り買いが交錯し、数日間にわたって乱高下している。こうした動きは銀相場にも波及した。

2日の米株式市場でゲームストップ株は60%安の90ドルで終了。先週付けた483ドルの5分の1以下となった。銀価格も下落した。オンライン掲示板の「レディット」を通じた熱狂的な買いが収まりつつある。

規制の専門家はかつてないほど大きくなっている金融市場におけるノンバンク企業の果たす役割に対する当局の見直しが進む公算が大きいとみている。

ロイターが入手した文書によると、イエレン氏は規制当局者の会議を招集するにあたって、財務省の倫理問題を担当する弁護士と相談し、金融サービス業界の広範な問題に関与する許可を得た。

ロイターはイエレン氏がゲームストップ株の取引に関わったヘッジファンドのシタデルから過去に講演料を受け取っており、同社に関連する問題を扱う際には倫理上問題がないか確認が必要な可能性があると報じた。

財務省高官によると、弁護士はイエレン氏に問題に取り組むための柔軟性を認めた。現在または将来の市場に制限なく、あらゆる問題に対処できると説明した。

財務省で倫理問題を扱うブライアン・サンフィールド氏は文書の中で、市場のボラティリティーに関わる問題をイエレン氏が静観するのは「不可能ではないにしても難しい」と指摘。「財務長官であり、その職務上これらのセクターに焦点を当てたさまざまな問題に関与する必要がある」とした。

*内容を追加しました。