[ロンドン 2日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」は、2021年の石油需要の伸び見通しを引き下げたにもかかわらず大幅な減産により、今年の世界石油市場は需要が供給を上回る状況が続くと見込んでいる。ロイターが資料を入手した。

合同技術委員会(JTC)が2日に会合を開き、需要見通しと各国の減産遵守状況を精査した。閣僚委員会は明日会合を開催する。

JTCのベースシナリオでは、21年を通じて需要が供給を上回る状況が続き、5月の日量200万バレルがピークになると想定。

一方、石油需要の伸び見通しは日量560万バレルと前回発表から30万バレル引き下げた。12月の石油需要は日量9790万バレルまで回復するが、新型コロナウイルス危機前の水準を約200万バレル下回るという。

需要の伸びがさらに鈍化するとの代替シナリオでは、4月と12月に需要が供給を下回る可能性があるとした。

匿名の関係者によると、JTCと閣僚委員会の会合では減産調整について勧告することはないという。