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大学受験に世界史を選択していた身としては、不謹慎ながらちょっと興奮しています。(世界史のススメ)
「総選挙の不備」ということは、国軍は2020年11月総選挙の後から言い続けていますが、要は、スー・チー氏の政党、国民民主連盟が圧勝し、実質的には国軍の政党である連邦団結党が予想外に大敗したからです。
国軍の発表:
・今後1年間、行政権、立法権、司法権は全て国軍が管轄する。
・ミン・スエ将軍が臨時大統領に就任。ミン・スエ将軍は国軍の最高司令官を兼任する。ミン・スエ将軍は国民の多数派であるビルマ人ではなく、少数民族のモン人です。多民族社会のミャンマーでは、現在の政局でも、これはかなり意味のあることだと考えられます。主計総監を務めるなど、軍の行政畑で頭角を顕してきた人です。
スー・チー氏陣営の動き:
・ウィン・ミン大統領他、国民民主連盟の幹部はほとんど拘束されているようですが、インターネットも遮断されており、状況がつかみにくいです。抗議行動の呼びかけが各所で起きています。
・スー・チー氏も抗議行動の呼びかけを始めました。(日本時間15時)
ミャンマーでスー・チー氏拘束 大統領も、クーデターか
https://newspicks.com/news/5581307?ref=user_1125005
また国連はバーグナー事務総長特使が活動している。
https://dppa.un.org/en/mission/special-envoy-myanmar
これを日本はどう支えるか。アメリカの「ビルマ」支援のデモクラシー外交だけでは持たない。イギリスが提唱している民主主義国10か国の連合「D10」も、この国に向き合うのは難しい。
もともとロヒンギャの人道支援や少数民族和平問題など、多くの課題がある中でも、日本はあきらめず、政府も民間も信頼関係を構築してきた。世界も日本の出方を注視しているはず。
官邸は緊急事態宣言の延長に向け忙しい1日だが、バイデン政権はブリンケン国務長官が早速ステートメントを出し、ミャンマー問題への熱量は高くなりそう。ますます長い1日になる。
・早朝より、主要通信携帯キャリアは全て停止
・電話は一切繋がらない
・Wifi環境からのみ、ネットに接続できている状況
・国民の9割はインターネットが遮断されている状況
・Wifiも、遮断される可能性が高い
・その場合、ミャンマーとのやり取りは不可となります
・国軍が正式にクーデターを発表
・現地時間の9時ごろ(日本時間11時半)にTVで発表
・よって、国民の大半はようやく知ったばかり
・一部で、すでに抗議活動が起こっているとの情報あり
・ヤンゴンの町は至って平静
・スーパーも営業している所が多く、買い溜めパニックもほぼなし
・ATMの多くは使用不能、銀行にはかなりの列
(在緬日本大使館情報)
本1日午前8時30分、国軍放送局「ミャワディ」が大統領府命令を発表し、憲法第417条及び418条の国家緊急事態宣言の規定に基づき、国の司法・立法・行政の権限が大統領から国軍司令官に委譲された旨発表しました。
今後の状況について大使館として引き続き情報収集に努めますが、引き続き不測の事態に備え、不要不急の外出を控えていただきますようお願いします。
なお、上述の大統領令発表において、昨年11月の総選挙で国軍等が有権者名簿の誤りを指摘したにも拘わらず、政府及び連邦選挙管理委員会は見直しを行わず、また議会を当初の予定通り開催しようとしたことは、民主主義に対する重大な違反であり、憲法第417条及び418条の国家緊急事態宣言を発表した、この措置は同規定に基づき一年間の法的拘束力を有する旨説明しています。
在ミャンマー日本国大使館領事班
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4187594.html?from_newsapl
軍事クーデターの場合、メディアを制圧して情報をコントロールすることが常道で、今回の場合も国営放送の画面がブラックアウトになり、放送を停止しているようです。
一方で、SNSが発達する現代で、インターネットも完全に抑えられているかどうかはハッキリしません。街中の映像が国外に出ている点で、まだ情報発信は出来ているようです。アラブの春で政権が倒れたチュニジアとは状況が違うと思いますが、軍の思惑とは別に、国民のホンネはSNS上で語られることになるでしょう。
大日本帝国憲法が残り,戦前の因習が続き,昭和20年のグレート・リセットは無かったかもしれない.高度経済発展は起きず,軍部が政治に関与し,民主化は進まなかったかもしれない.ミャンマーの今が日本の今だったかもしれない.
シンガポール政府は今のところ直接の非難は避け、事態を憂慮するという表現にとどめています。ASEAN内では、タイでもクーデター→軍政→民政移管から、再び軍政回帰の色が濃くなっています。そこに世界的な権威主義への回帰をみるべきなのかどうか。
ミャンマー政府内にも、もともと国軍とともに仕事をしてきた官僚は多く、必ずしもNLD支持ではないエリートたちもいたことでしょう。話は単純ではないなと感じます。
彼らの訴える「選挙不正」がどんなものかは分かりませんが、結果を見るにNLDが勝利を収めたことは間違いなさそうです。その民意を汲む方向で、解決されてほしいと思います。
ミャンマー人の立ち振る舞いは日本人と似ているといわれており、他のアジア諸国との比較で温厚・従順な方が多い感じがします。これに日本企業が好印象をもっているといわれますが、ASEAN(東アジア諸国連合10か国)諸国中、賃金が最低クラスであることの方が進出理由としては大きいと思います。日本企業が中国やタイに生産拠点をもっている場合のさらなる低コスト先や、カントリーリスクの低減を目的とした移転先として検討されるという意味で、「中国プラスワン、タイプラスワンとして、ミャンマーに期待」などと語られています(現在も)。
一方、2017年のミャンマー訪問では、「民主化によっても経済発展のスピードは思ったほどは改善されておらず不満を持っている国民が少なくない」「少数民族問題(ロヒンギャ迫害)に関するスー・チー氏の方針には賛同者が多い」(首都ヤンゴンでのインタビュー)など、日本であまり知られない情報が多くあり、非常に不安定な印象を受けました。(それでもクーデターで軍政に逆戻りするとはその時は思いませんでした。これらのことと今回との関連についてはわかりません。)
もちろん、いかなる理由をもっても、武力行使によって政権を奪うことは許されるはずもなく、日本政府は国際的な協調を行うべきであると考えます。そうなれば、今後、日本政府の後押しで進出した企業の経営が打撃を受けるでしょう。
現地の知人にメッセンジャーを使って連絡を取りましたが、おそらく遮断されており、今のところ返信はありません。
自由民主主義国家に生きていると、軍事政権というものに当然否定的になるものだが、長い歴史を考えてみると、実は自由民主主義国家であった時代の方がはるかに短い。我が国の場合、実に600年以上も「武家政権」という名の「軍事政権」であったという点はもう少し考慮されても良いだろう。(ちなみに我が国が日本国憲法の下で自由民主主義国家となってから、まだ70年ほどしかたっていない)。
今は、日本への直行便が飛んでいないでしょうから、国外退避も難しいと危惧します。
→タイに出国出来るのでしょうか?
また、インフラ事業に従事する日本人もいるので、安否も心配です。
別の記事では、日本大使館と連絡が取れないとありました。
国内通信インフラを全て遮断しているのでしょうか。
軍が強い国はクーデターは怖いです。