任命拒否「説明一切ない」 学術会議、声明で菅首相に解決要求

2021年1月30日 06時00分
日本学術会議

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 日本学術会議の幹事会が28日、菅義偉首相による会員候補6人の任命拒否問題を速やかに解決するよう求める声明をまとめた。問題発覚から約4カ月たったとした上で「たびたび求めてきたにもかかわらず、任命権者から正式の回答や説明は一切行われていない」と首相側の対応を批判した。
 幹部がオンラインの記者会見で発表し、梶田隆章会長は「候補の任命を希望してきたが、残念ながらいまだに任命されていない」と述べた。
 声明は6人の欠員について「会員数を定めた日本学術会議法を満たさない状態が続いており、会議の独立性を侵す可能性がある」と厳しく指摘。「是正は任命権者である内閣総理大臣にしかできない」と速やかな任命を要求した。
 学術会議は4月に総会を開き、組織形態などを巡る検討に一定の結論を出す方針。声明は「会議の在り方について意思決定する重要な総会になる。法を満たさない状態で開催することは避けなければならない」とした。梶田氏は「4月は全会員がいる状態で議論したい」と述べた。(共同)

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