香港から100万人移住予想も=英特別ビザ、受け付けへ―中国は対抗措置
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香港の平均教育レベルはイギリスより高い。知識経済に移行する局面で必要とされる高度人材の確保という観点からも,香港からの移民はイギリスにとっては大歓迎だろう。
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英国海外市民旅券(BNOパスポート)というのは、1985年、英国が香港の中国への返還を見据えて、創設した制度です。英国は、旧植民地を放棄する際は、できるだけ喧嘩別れはせずに、影響力を残せるように手を打ってきました。フランスやオランダのように、独立戦争などを各地で起こされて、結果、国力を大きく損ねて植民地も失った、というのは下策でした。
英国が誰にパスポートを発行するか、永住権を誰に与えるかは、英国の主権に属することなので、中国は一切阻止できません。BNOパスポートの保持者だけでも73万人、BNOパスポートを取得できる資格者は290万人います。彼らは、英国に永住できる可能性が高いし、彼らの家族も永住は可能でしょう。
中国政府は、BNOパスポートを保持する香港人に対して、中国パスポートの発行を拒否したり、甚だしい場合は、香港での居住権を剥奪することはできるでしょう。それは、中国の主権に属します。また、英国に対して、経済面を含む強硬な措置をとることも予想されます。
英国を含め、ヨーロッパの国々も、移民を必要としています。どうせ移民を受け入れるならば、できるだけ社会に定着してもらいやすく、高い教育を受けている層を優先して受け入れたい、という欲求は、どの国も持っています。香港人を100万人単位で受け入れる、というのは、かなり「お買い得」な移民受け入れということになるでしょう。日本も、なし崩し的にベトナム人やネパール人が急増していますが、いくら短期間働きに来てもらっているだけといっても(欧米の国も、みなそう言っていました)、様々な手段を使って、必ず定住していきます。なし崩し的に短期の労働者のつもりで移民を増やすよりも、英国のように香港人を100万人単位で受け入れる、というのが、戦略的な移民政策といえるでしょう。香港を逃げ出すべきと考えている人は既に逃げ出しており、今、特別ビザを得る人たちは様々な理由で移住を躊躇う人なのだろう。移住は自分の人生をひっくり返すようなものだから、そう簡単に決断出来るわけでもない。いざとなれば香港パスポートで出て英国ビザで入国ということもあり得る。