フランス製薬大手サノフィ 他社開発のワクチン生産を支援へ

フランスの製薬大手サノフィは、自社が進める新型コロナウイルスのワクチンの開発が遅れる中、ヨーロッパなどで接種が始まっているアメリカの製薬大手ファイザーなどが開発したワクチンの生産を支援すると発表しました。

サノフィは27日、アメリカの製薬大手ファイザーとドイツのビオンテックが開発しヨーロッパやアメリカなどで接種が始まっているワクチンの生産を支援することでビオンテックと合意したと発表しました。

ことし夏からドイツのフランクフルトにある自社の工場でワクチンを瓶に入れるなど生産の最終段階を担い、年末までにEU=ヨーロッパ連合向けに1億2500万回分以上のワクチンを供給することができるとしています。

ヨーロッパ各国は製薬会社からのワクチンの供給が予定よりも遅れているとしていらだちを募らせていて、専門家は今回のサノフィによる生産支援で供給が加速されるのではないかと見ています。

サノフィは自社でもワクチンの開発を進めていますが、市場に供給できるのは早くてもことし10月以降と予定よりも数か月遅れていて、フランス政府から他社のワクチンの生産を支援するよう要請を受けていました。