(ブルームバーグ): マネックスグループの松本大社長は27日のインタビューで、銀行と証券会社の連携の在り方について「投資家と日常的に付き合いのある銀行が前面に出て顧客と接するのが最良であるというのが当社の哲学。黒子に徹します」と述べ、共鳴してくれる金融機関とできるだけ多く提携したいとの考え方を示した。

マネクスG傘下のマネックス証券は同日、新生銀行グループとの業務包括提携で基本合意したと発表した。新生銀の投資信託口座をマネックス証に移すが、投信や債券の販売は新生銀が行う。松本社長は「口座の管理は引き受けるが、顧客との接点は引き続き銀行側に持っていただくということだ」と説明する。3月中の最終合意を目指す。

マネクスGはこれまで、筆頭株主の静岡銀行や荘内銀行など計5行にマネックス証の口座開設を仲介してもらう形での提携を結んでいるが、今後は新生銀のような提携も増やしたい考えだ。「システムやバックオフィスを任せていただく形で、当社の資産や知財の活用になる。顧客に手出しはしないので、多くの金融機関に興味を持っていただければ」と期待を示した。

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