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会津小鉄会の「対立していた2人の会長」が六代目山口組最高幹部に挨拶「統合が事実上決定」か

文=山口組問題特別取材班
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六代目山口組三代目弘道会の竹内照明会長
六代目山口組三代目弘道会の竹内照明会長

 六代目山口組の分裂は、他の組織をも巻き込み大きな波紋を広げたが、その影響を受ける形で京都の名門組織、会津小鉄会もまた分裂状態に陥っていた。2017年以降、一方は六代目山口組を支持し、もう一方は神戸山口組との親交を深めるも、どちらの組織も七代目会津小鉄会を名乗り、両者が並行して存続するという事態を招いていたのだ。それが、当サイトでの速報通り(参考記事「七代目会津小鉄会が一本化?」)、ここに来て両者が統合に向けて調整に入り、一本化が実現することになったようなのだ。

 「統合話が持ち上がった後も、さまざまな情報が業界内では錯綜していた。特に六代目山口組サイドから漏れ伝わる話と、神戸山口組サイドからのそれが違ったので正確な情報が掴みづらかった。だが、1月22日に事態が大きく動いたという話は間違いなさそうだ」(捜査関係者)

 これまで、七代目会津小鉄会が2つ存在していたということは、トップも2人存在していたことになる。神戸山口組寄りの会津小鉄会のトップは金子利典会長。六代目山口組寄りは原田昇会長がトップを務めていたのだが、その両首脳が、1月22日に両組織の後見人を務める六代目山口組三代目弘道会の竹内照明会長のもとを訪ねたという。そして、この場で、組織統合の挨拶を済ませたのではないかというのである。

 「竹内会長は、滋賀県に本拠地を置く六代目山口組淡海一家本部に足を運び、そこで両首脳から挨拶を受けたようです。淡海一家といえば、現在、社会不在を余儀なくされている高山義友総長が率いる六代目山口組の二次団体。会津小鉄会とは縁が深い組織としても知られています。というのも、高山総長の実父が、四代目会津小鉄会の故・高山登久太郎会長だからです。そして、高山総長自体も弘道会から六代目山口組の直参へと昇格しています。そういう背景がある中で、2人の首脳による竹内会長への挨拶が済まされたわけですから、総合が事実上決定したと見るべきではないでしょうか」(ヤクザ事情に詳しいジャーナリスト)

 六代目山口組の分裂問題に端を発した七代目会津小鉄会での分裂劇だが、同組織に対する神戸山口組の影響力が削がれるにつれ、平静を取り戻し始めたということではないだろうか。それはすなわち、六代目山口組の分裂問題自体が終息へ向かっている証左でもあるのだろう。

 このように、七代目会津小鉄会にめぐる騒動は話し合いにおける政治的な解決を見たと思われる一方で、同じく京都では不穏な動きも起きている。

 それは2人の首脳が、竹内会長を尋ねた前日の21日のこと。神戸山口組の残留派といわれる山健組系幹部が京都府内を歩いていたところ、何者かに襲撃を受けたというのである。

 「21日午後10時過ぎ、幹部が自宅付近を歩いていたところ、走行中の黒のプリウスに跳ねられた後、バッドや警棒で武装した3人組に襲われ、救急搬送されたというのです。幸いにして幹部は命には別状はなく軽症だったようですが、事件の詳細などは、被害者である幹部が供述を拒否しているため、まだわかっていないようです」(地元記者)

 これは、対立勢力による“武力行使”と見るべきなのか。

 神戸山口組と六代目山口組との抗争は、コロナ禍の影響もあり、ここのところは膠着状態だったと見られてきた。しかし水面下では、分裂問題を終わらせるべく、六代目サイドによる神戸サイドへのさまざまなプレッシャーは続いているといわれており、今回の事件もその一端が現出したのかもしれない。

山口組問題特別取材班

山口組問題特別取材班

ヤクザ業界をフィールドとする作家、ライターおよび編集者による取材チーム。2015年の山口組分裂騒動以降、同問題の長期的に取材してきた。共著に『相剋 山口組分裂・激動の365日』(サイゾー)がある。

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