2021/1/28

【体験記】福利厚生で卵子凍結した女性のホンネ

NewsPicks 編集部(シリコンバレー支局長)
一度に100万円以上もする卵子凍結の費用を、会社が福利厚生で負担する──。
シリコンバレーでは2014年のフェイスブックの表明を皮切りに、アップル、グーグルといった企業が続々と導入を決めた。
今では、卵子凍結を補助する企業はIT企業にとどまらず、他業種にも広がっている。
企業には、人材獲得と多様性の観点から優秀な女性社員に長く働いてほしいという思いがある。
利用する従業員も、卵子の老化という人間の宿命を止めるタイムマシンとして活用することもできる。
しかし一方で、卵子凍結の補助は常に仕事が最優先だとのメッセージとも受け取れ、会社を辞めにくくし、高齢出産を促すとの反対意見が出てきたことも事実だ。
では実際に利用している女性たちは、どう思っているのだろうか。
NewsPicksはシリコンバレーを代表するIT企業に勤める女性たちに取材し、キャリアと理想の家族設計に葛藤する中での、それぞれの決断についてお伝えする。
そこからは、社会のプレッシャー、キャリアと家族設計の両立、企業の人材獲得競争、さまざまな課題が見えてくる。

準備ができていない…

キャサリンさんは去年11月、コロナ真っただ中で17個の卵子凍結をした。