「ヒルドイド」のマルホが「ヒルマイルド」に販売差し止め 健栄は申し立てに徹底抗戦
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マルホの「ヒルドイド」の薬効成分は「ヘパリン類似物質」であり、入手に処方箋を必要とする「医療用医薬品」として、極めて長年の販売実績があります。保険適応医薬品で、医師の診断を受ければ極めて安価に入手できるなどとして、「用法外」の美容目的使用とみられる売り上げが急増、医療保険財政を圧迫するとして問題視されていました。ヒルドイドを治療目的に使用できるのは、以下のいずれかの疾患名がついている場合です。
注射後硬結、注射後疼痛、皮脂欠乏症、外傷の関節炎、外傷の筋肉痛、外傷の血腫、外傷の腱鞘炎、外傷の腫脹、血栓性静脈炎、ケロイドの治療、ケロイドの予防、挫傷の関節炎、挫傷の筋肉痛、挫傷の血腫、挫傷の腱鞘炎、挫傷の腫脹、痔核、進行性指掌角皮症、打撲の関節炎、打撲の筋肉痛、打撲の血腫、打撲の腱鞘炎、打撲の腫脹、凍瘡、捻挫の関節炎、捻挫の筋肉痛、捻挫の血腫、捻挫の腱鞘炎、捻挫の腫脹、肥厚性瘢痕の治療、肥厚性瘢痕の予防、筋性斜頚<乳児期>、血行障害の疼痛、血行障害の炎症性疾患
これを商機とみた建栄製薬は、処方箋を必要としない「一般用医薬品」として認可取得。2020年6月、「ヘパリン類似物質」を「ヒルマイルド」の商標で売り出しました。販売後、広告・マーケティングに力を注ぎ、一般の人への知名度が上がりました。医療用医薬品であるマルホ「ヒルドイド」は、薬事法により医療関係者以外への広告宣伝が禁止されているためそれができず、一般の人々に対しては、後発の方が知名度が高いという、珍しい展開になっています。建栄製薬にとっては、すべて計算通りでしょう。
「ヘパリン類似物質」の特許自体は消滅しており、マルホは建栄製薬「ヒルマイルド」を相手取っての特許侵害の主張はできません。そこで、今回「商標権」の侵害を主張しているものですが、「ヒルマイルド」は準備周到に商標登録を取得していることから、それについてもマルホにとっては厳しい展開が予想されます。ヘパリン類似物質(保湿成分)を用いた市販薬がずいぶん増えましたね。
一時(いまも?)、美容目的でヘパリン類似物質に人気がでて、メルカリなどでも転売しているひとがいらっしゃったりして問題になりました。
その後、市販薬が増えてきたという流れです。
ヒルマイルドに関しては、先発品と容器のカラーも良く似ていますからねえ…子どものアトピーのために、保湿剤として、病院で長年ヒルドイドソフト軟膏を処方してもらっていますが、「ヒ・ル・マイルド~」のTVCMで耳馴染みのあるヒルマイルドは、てっきりヒルドイドと同じ会社の薬だと思っていました。。。