[ブリュッセル 22日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカは、欧州連合(EU)に対して第1・四半期に予定していたワクチン供給量を60%削減し、3100万回分にすると通知した。生産面で問題が生じていることが理由。EU高官の1人がロイターに明かした。

米製薬大手ファイザーと独バイオ医薬品ベンチャーのビオンテックも、EUにワクチンの供給ペースを落とさざるを得ないと伝えてきており、EUのワクチン接種計画がさらなる打撃に見舞われた形だ。

EU高官によると、アストラゼネカは本来、第1・四半期中におよそ8000万回分のワクチンを供給する見通しだった。供給開始時期は2月15日で変わりないという。

アストラゼネカの広報担当者は「当初の供給量は予定より少なくなる。欧州におけるわれわれのサプライチェーン内の生産現場で、歩留まり率が下がっているためだ」と述べた。

先の高官によると、アストラゼネカ側はEU当局者らに対し、ベルギーの提携先企業の工場でワクチン生産に問題が発生したため供給量をカットしたと説明した。