ECB、借り入れコスト算出巡り3月理事会で討議=関係筋
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昨日のピックで書きましたが、今回の声明文でPEPPを「資金調達環境」に即して運営すると表明したことが、12月に折角決めた大規模な金融緩和の実施姿勢の後退を想起させただけでなく、条件自体が不明確で曖昧との批判を招いていることへの対応だと思います。
しかし、概念的には合理性のある「資金調達環境」も、定量化はそもそも難しいだけでなく、局面によって、企業に着目するか、政府に着目するかといった点でウエイトを変える必要もあります。
ECBにとっては、無理に定量化を目指すよりも、当面は「資金調達環境」はタイトだと見込まれるので、PEPPを予定通り続けることになるという見通しを明言しておくことの方が、より容易で効果的な対応だと思います。ECB=欧州中央銀行のこと。統一通貨ユーロが誕生したことでユーロ圏はまとめて管理しないといけません。
記事によると「定例理事会で、新型コロナウイルスの新たな感染拡大が域内経済へのリスクになるとして、大規模な量的緩和(QE)の維持を決定し、経済の下支えに向け低金利の継続を再確認」とのこと。
要するに経済失速に備えて、中央銀行として資金供給してやれることはやっていきますという方向性のようです。
外務省のHPに欧州の金融制度についての解説があります。
ユーロ圏の金融政策と欧州中央銀行制度(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/eu/ecb_gaiyou.html
上記HPに2020/12時点での欧州中央銀行(ECB)による金融政策の現状がまとめられています。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000470833.pdf