[オタワ 22日 ロイター] - カナダ統計局が22日に発表した2020年11月の小売売上高は前月比1.3%増と、市場予想の0.1%増を大幅に超える伸びとなった。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための封鎖措置が再び導入されたことで、12月の小売売上高は大幅に落ち込む見込みだ。

11月は食品・飲料が5.9%増加し、全体水準を押し上げた。小売売上高は7カ月連続で伸びた。

11月は大半の小売店が営業していたが、新型コロナ感染の第2波が拡大する中で多くの州が事業活動を制限した。カナダ統計局は12月の小売売上高が速報ベースで2.6%減少する見込みと述べた。

アクション・エコノミクスのシニア・エコノミスト、ライアン・ブレヒト氏は「11月の増加に続き12月は落ち込みが予想される。年末年始に弱含んだとみるカナダ銀行(中央銀行)の見方と一致している」と話した。

中銀は20日、一時的な事業閉鎖が打撃となりカナダ経済が21年第1・四半期に落ち込むとの見通しを示した。

カナダ統計局は29日に20年11月の国内総生産(GDP)を発表する予定。12月23日に公表した速報値は0.4%増だった。CIBCのシニア・エコノミクスのロイス・メンデス氏は「依然として速報値で示された数値が妥当だろう」と述べた。

11月の小売売上高は、11セクター中7セクターで増加した。全体の53.4%を占める。実質ベースでは前月比1.2%増だった。