[ワシントン 22日 ロイター] - 米議会上院は22日、オースティン退役陸軍大将の国防長官指名を賛成93、反対2で承認した。アフリカ系米国人として初の国防長官となる。

トランプ前大統領がバイデン氏の勝利を認めず、円滑な政権移行が阻まれたことで、民主党議員に加え、一部の共和党議員も国家安全保障に関わる政府高官の承認を急ぐよう求めていた。

オースティン氏は67歳。2016年に退役した。軍隊の文民統制(シビリアンコントロール)を維持するために、退役から7年以内の元軍人の国防長官就任は禁じられているが、オースティン氏に対する規定適用は除外された。

上院軍事委員会の委員長に就任する民主党のジャック・リード議員は新型コロナウイルス感染拡大への対応のほか、中国やロシアなどへの対応など、課題は山積していると指摘。「米軍で長いキャリアを持つオースティン氏は国防長官としての資質を誰よりも兼ね備えている」と述べた。

同委委員長を退任する共和党のジェームズ・インホフ議員も、「想像もできなかったほどに力を付けた中国とロシアが存在している」と述べ、オースティン氏に対する支持を呼び掛けた。

指名承認に反対したのは共和党のマイク・リー議員とジョシュ・ホーリー議員のみ。反対の理由に関する質問に対し、両議院の側近から回答は得られていない。

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