[東京 22日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の宮園雅敬理事長は22日、ESG投資は長期的な収益に貢献すると述べた上で、被保険者の利益につながる新たな指数があれば積極的に採用する考えを示した。投資額をどの程度積み増すかについては、市場への影響を配慮して言及を避けた。

GPIFは2017年から計1兆円でESG投資を始めた。20年3月末時点で、国内外の株式での投資額は計5.7兆円となり、同年12月にはさらに1.3兆円を追加投資した。

宮園理事長は「ESG活動は長期投資の収益に資する、ひいては被保険者の経済的な向上につながる」と語った。

世界中で環境問題への関心が今まで以上に高まる中、宮園理事長は、特に気候変動がリスクとなる可能性があるとの懸念を示し、長期投資家として正面から取り組むべき課題だと述べた。

2050年のカーボンニュートラルに向けて、企業による情報開示の促進やエンゲージメントの強化にも取り組んでいくとの考えを併せて示した。

(新田裕貴)