[20日 ロイター] - 米ユナイテッド航空が20日発表した第4・四半期決算は4四半期連続の赤字となった。同社は2023年まで年間約20億ドルのコストを削減する方針を示した。

航空各社は、新型コロナウイルスワクチンの普及で年内に旅客需要が回復することに期待を寄せているが、ワクチンの普及ペースがカギを握ると警告している。

ユナイテッド航空は「(今年は)移行の年となり、回復に向けた準備に専念する」と表明。時間外取引の同社株は2%下落した。

第4・四半期の1日当たりキャッシュバーン(現金燃焼)は平均3300万ドル。うち約1000万ドルは解雇手当や債務の返済だった。

同社は3月まで雇用支援金26億ドルを受け取る予定。3月以降は一時帰休を減らすため、希望退職制度などを導入する見通し。

同社は、新型コロナの流行で特に打撃を受けている国際線の運航が米航空大手で最も多い。バイデン大統領は、欧州やブラジルからの入国制限を維持する方針だ。

ユナイテッド航空の第4・四半期決算は、純損益(調整後)が21億ドル(1株当たり7ドル)の赤字。前年同期は6億7600万ドルの黒字だった。リフィニティブのIBESデータによると、1株損益はアナリスト予想の6.60ドルの赤字を下回った。

営業収入は69%減の34億ドルで、予想と一致した。

第1・四半期については、前年同期比65-70%の減収を予想。輸送能力は少なくとも51%減となる見通し。

昨年末時点の流動資産は197億ドル。3月末も同水準になる見込みという。

コスト削減により、2023年の利払い・税・償却前利益(EBITDA)マージンは、2019年の水準を上回る見通し。需要が早期に回復すれば、2023年以前に19年の水準を上回る可能性があるとしている。