バイデン米大統領就任 コロナ最優先、結束訴え
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国民の団結・融合を中心のテーマにした20分の演説。「すべてのアメリカ人にとっての大統領」「民主主義の立て直し」を強調。「市民宗教の司祭」としてコロナでなくなった40万人を追悼。
前大統領の16年の「アメリカ・ファースト」の演説のようなサプライズはなし。ハプニングもなし(ジェニファー・ロペスが歌の途中でスペイン語で訴えたことぐらい)。演壇に立つ人々の多様性が16年とは大きな差。
個人的にはアマンダ・ゴーマンの詩の朗読が圧巻。あとは私がジョージタウンの学生だった時のオドノバン学長が登壇したのは、驚き。
全体として、コロナ対策でだいぶスケールダウンした感じ。ソーシャルディスタンスをとったまばらな席と発言者がすぐにマスクをつけるのが印象的。
いろいろなところで既にお話をしましたが、今回の演説はいつもなら「cliche(安っぽい決まり文句)」に聞こえるような内容が議会襲撃などもあり、極めて重い言葉に感じる部分が特徴的。政策を具体的に伝えれば伝えるほど、そちらの方が陳腐になってしまうことを踏まえての内容かと思います。一言で言えば、現在の社会の分断を乗り越え、国民全体の結束( Unity)に取り組む大統領となることを訴えたスピーチでした。リンカーンが自分は奴隷解放宣言で後世に名前を残す大統領になりたいと食べたのになぞらえて、自分はアメリカの結束を達成した大統領として名前を残したいと言う決意を表明。
名指しのトランプ批判と取られることを避け、トランプ支持者をも取り込もうという配慮が見られまさした。Unityと言う言葉が9回出てきましたが、それより多かったのがdemocracyの11回で象徴的でさした。(ちなみに4年前のトランプ大統領はどうだったんだろうと思ってトランプ大統領の就任式のスピーチをチェックしたところ、ユニティーもデモクラシーも出てきませんでした。)
トランプ大統領のスピーチはMake America great again とAmerica firstと言うスピーチで、ワシントン祝詞から忘れられた人々に権力を取り戻すと言う内容でした。
同盟重視やソフトパワーの回復などにも触れており、その点のアメリカのカムバックは歓迎するところですが、この演説がほぼ国内問題に占められていることからわかるとおり、新政権は相当の期間コロナ対策や分断の解消など国内政策にエネルギーの大半を割かざるを得ないと思われます。したがって日本が自由で開かれたインド太平洋のアジェンダ推進に果たす役割は従来以上に大きくなると感じました。今日、大統領就任式が開催された。過激派による暴動への懸念から2万5千人以上の州兵が動員され、バイデン氏とハリス氏が連邦議会議事堂でそれぞれ大統領、副大統領に就任した。トランプ氏は就任式には欠席したものの、大統領執務室にバイデン氏に宛てた手紙を残したといわれている。分断された米国の統合などバイデン政権には多数の課題が待ち受けているが、より良い米国と明るい未来へとつながることを祈る。