[東京 20日 ロイター] - 日本政府観光局(JNTO)が20日発表した2020年の訪日外国人客数は、前年比87.1%減の411万5900人(推計)だった。これは、1998年以来の低い水準。

政府観光局では「1月下旬以降の新型コロナウイルス感染症の拡大により、2月以降順次水際対策が強化されたことに伴い、訪日外客数は激減した」としている。

12月は5万8700人(前年比97.7%減)で15カ月連続で前年比を下回り、実数としては前月からほぼ横ばいとなった。

昨年7月以降、国際的な⼈の往来再開に向けた措置が段階的に進められ、ビジネス目的の入国などが限定的ながら再開されたが、観光目的での入国は、現在まで認められていない。

蒲生篤実観光庁長官は会見で、政府が2020年の目標としていた訪日外国人4000万人に対し、実際は10分の1程度にとどまったことについて「感染症対策のためであり、やむを得ない面もあるが、結果については非常に残念に思っている」と述べた。

また、今年のオリンピック・パラリンピックに向け「開催できることは大きな励み、追い風になるものと期待している」との考えを示した。

*観光庁長官のコメントを加えて再送します。

(宮崎亜巳 編集:青山敦子、田中志保)