[ワシントン 19日 ロイター] - バイデン次期米大統領から国務長官に指名されたブリンケン氏は19日、新政権では北朝鮮を核兵器を巡る交渉の席につかせるための圧力強化に向け、同国へのアプローチを全面的に見直す意向だと明らかにした。上院外交委員会での承認公聴会で語った。

北朝鮮政策では核問題の解決を図るとともに、安全保障面だけではなく人道面にも目配りしていきたいとも述べた。

ブリンケン氏は、北朝鮮の非核化を最終目標とした上で、兵器開発計画の検証可能な凍結と引き換えに制裁を緩和するという「段階的な合意」を支持するかとの質問に対し、「北朝鮮へのアプローチと政策を全面的に見直す必要があり、見直すつもりだ」と回答。「北朝鮮問題はどの政権も頭を悩ませてきた難題で、改善するどころか悪化している」と語った。

また、「北朝鮮を交渉の場に復帰させるべく圧力を強化する上で、どのような選択肢があるかや何が効果的か、また他の外交的取り組みが可能かどうかを検討する」ことが政策見直しの目的だと述べた。韓国や日本をはじめとする同盟国と緊密な連携を取ることで見直しに着手する方針を表明した。

北朝鮮の金正恩総書記は、先週まで開催されていた労働党大会で、核兵器の増強をさらに推進する考えを示し、米国を「最大の敵」と位置付けており、次期米政権が直面する厳しい課題を浮き彫りにしている。

*3段落目の表現を一部修正しました。