[ロンドン 18日 ロイター] - 英国のザハウィ・ワクチン担当相は18日、新型コロナワクチンの配布について、米ファイザーによる製造工程の変更や、英アストラゼネカによる生産の遅れで、一時的に供給が混乱する恐れがあるとの見方を示した。

英国では385万7266人が1回目の接種を、44万9736人が2回目の接種を受けた。人口100人当たりのワクチン接種率は、イスラエル、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンに次いで世界4位。

同担当相はLBCラジオで、アストラゼネカのワクチンを1週間で200万回分投与することを期待していたが、実現は2月中旬以降になると指摘。目標達成は可能だとしながらも、ワクチン生産が「少し遅れている」と述べた。

ファイザーは、ワクチン増産に向けた製造工程の変更のため、欧州向けのワクチン供給を一時的に削減することを明らかにしている。

同担当相はBBCに「遅れが出るだろう。新たな生産工程はどんなものであっても最初は課題を抱える。遅れが出るが、安定化し、週を追うごとに改善していく」と発言。「供給に遅れが出る恐れがあるが、目標を達成できると確信している」と述べた。

ファイザーの広報担当者は、変更によって生じる1月のワクチン供給への短期的な影響を克服するため、政府と調整していると指摘。「供給の変更が不確実性をもたらす可能性があることは理解しているが、英国に対する第1・四半期の全体的な供給量は変わらない」と確認した。

ジョンソン首相は、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の爪痕はしばらく残るとしつつも、政府がワクチン接種計画の加速に取り組む中、「状況は春までに一変するだろう」と国民を励ました。

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