野中郁次郎教授が「オンライン会議は“40キロ以内”」と語る深いワケ
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SNSでいくら繋がっても、インターネットを介した記号のやりとりでしかない、そう思えてくる対談でした。
フォロワーがたとい何十万人いても、いいねボタンのクリックの数が増えるだけで、共感してくれているわけではないです。
でも、どんどんSNSの世界に沈んでいく自分自身を、恐怖感が襲う時があります。その理由が分からなかったのです。
サイバー空間に居場所を見つければ見つけるほど、かえって虚しい気持ちになるのは、身体性と切り離された記号のやり取りに没入していることへの警鐘なのかもしれないと気づかされました。
共感力が貧弱になっていることを薄々知っていたけれど、面倒な相手を思いやるとか自制するとか、避けてきたからです。
より良い社会の実現を目指すのは、より良い人生を生きることと全く同じです。
DXが効率化を目指すと失敗するのは、効率化が結局リストラにつながるからでしょう。
そうではなく、人の本質的なクリエイティブな能力を引き出すために、ムダを省くという本質がDXから抜け落ちているからでしょう。
意味を削ぎ落とした記号のやり取りだけで、人間社会が成り立たないのに、人が語りかけるという風景があまりにも乏しくなっています。
呼びかけではなく、原稿を読むだけの国のリーダーの姿に私たちは、フラストレーションを覚えますが、では私自身はどうなのか、身内の親しさに言葉が記号になってはいないかと、痛打されました。
注目のコメント
野中先生の凄いところは、これだけの大家でありながら、未だに衰えぬ探究心。しかもそれは、現場主義で、単に学問に終始するものではなく、実践的かつとてもリアリティのあるナレッジへと繋がる。やはり理論が先に立つのではなく、実践をもとに理論を形作るのだ。
リーダーシップにおいて共感の重要性をここまで説いている学者もいないだろう。理論的にはどこか抽象的だったり、あやふやなところが残りそうだからかもしれないが、先生は堂々とそれを主張する。
「共感」をベースに事業変革に取り組み続けている立場からすると、先生が理論的にそれを後押ししてくれているようで、とても心強い。
カルビーフューチャーラボ の時には、折に触れてよく励まして頂いた。
世の中が落ち着いたら、早く現状のご報告がしたい。生身の人と人との間にこそ、コミュニケーションが成立します。
米国の研究でも、だいたい40キロ以内ぐらいでオンラインでやるというのがパフォーマンスが高いんじゃないかという調査結果が出ているといいます。40キロだといざというとき、真剣勝負しなきゃいかんときに1時間以内で行ける。そのくらいの距離感が大島ということなのですね。