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この記事に書かれていない視点としては、人間の感情があろう。最善手でなかったとしても、ある手によって相手の感情を変える。いわゆる心理戦としての手もあるのではないか。
数値化されることで、プロじゃないと分からなかったことに対して「基準」が提示されて解釈されやすくなり、娯楽としてとっつきやすくなっている側面はあると思う。一方で、本当に高レベルのプロの戦いで本記事のような事例で、実際にそれができるのかというのは違う。
記事にある人間が指しうる手と指せなくても仕方がない手というのは興味深い。下記は、藤井棋士が機械が6億手目で発見できるものを20分ほどで発見できたというPick。こういった違いを含めて注目していくのも、機械が進化したからこその新しい将棋の楽しみ方かもしれない。
ただ、それで実際に生身の人間として戦っている棋士の方を、SNS含めて安易に攻撃するようにはなってほしくない。そんなの桁数が多い四則演算を、Excelのほうがすべての人間より早くできるのと似ているわけで…だからといって人間の計算力や数学力、ましてヒトとして否定されるわけではない。
https://newspicks.com/news/5026594
将棋より先にAIが人間を超えたチェスの世界でも、指し手の強さが数値化されたりすることで、神秘的でもあった名人に対するリスペクトがなくなった、と言われます
「車ができても100メートル走やるでしょ」という比喩で、機械が発展しても人間の競技はあるよ、と言われて確かにその通りですが、やはり頭脳ゲームはどうしても比較しやすいので少し違うと感じます
AIの力で棋士も進化するほど、故大山康晴名人のような「盤外戦での強さ」もまた重要になりそうです。
と同時に、人間同士の勝負の面白さ、魅力を感じました。
この手のAIの裏側は強化学習が使われていますが、強化学習が最も価値を発揮するのは全てがデジタルでコントロールされている環境下。この記事で書かれているように、互いの心理や疲れはデータとして反映されていないため、勝ち負けの精度が正確に出せないわけですね。
ビジネルの場でもこれは同じで、データ上は最適な一手でも、社内政治だったり、社員のモチベーションだったりいろいろな部分でデータのコントロール外のものがあり、最後は人間が判断をくださなければならないことは忘れてはいけないと思います。
AI勝率1%からの逆転劇をみてみたいです。
きっとこれがなければ話題になる事もない対局が注目されるようになったり。
最終的には棋士と同じ目線で観戦出来るようなシステムになったら本当に面白くなると思う。
棋士たちが勇気を持ってAIと勝負してきた事がいい方に転んでる気がします。
人間は双方共に、ミスを犯す可能性があり、それが過去の名対局を生んできたのではないでしょうか?
プロに対して、終わってから「こうすれば勝てました」というのも、どうかと思います。
※個人的な見解であり、所属する会社、組織とは全く関係ありません