ドイツ与党CDU、新党首にメルケル氏に近いラシェット氏
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ラシェット氏はハト派でありメルケル路線の踏襲を明言していました。方やメルツ氏はタカ派であり反メルケル、かなり単純化した構図だとこうなります。
メルツ氏は長年のメルケルの政敵ゆえに、賞味期限切れな感が否めなかったという感じも強いです。
メルケル首相はカレンバウアー擁立で失敗した過去がありますから、9月総選挙まで如何にラシェット新党首を盛り立て、挙党ムードを作り上げられるかがポイントです。
以下、今後のポイントをまとめた拙稿です。
https://president.jp/articles/-/41880昨日のZDFの事前調査では、Merzさん人気の様でしたが、
決戦投票で、Laschet さんになりました。
9月に予定されている、メルケル首相の退任に向けて、
兄弟党のCSU代表のSöderさんと、どちらが首相候補に
なるかが、争われる事になります。
国民の人気は、現在のところ、Söderさんにありますが、
私の知人の経営者達は、批判的の様です。
一時力を失いかけたメルケルさんは、コロナ対策で
指導力を発揮、それがメルケル派と見られる、Laschet
さんには、有利に働いた様です。
メルケル時代の終焉になりますので、非常に重要な
局面を迎える事になります。521:466。
この数字ならこのあと難しい舵取りを迫られるだろう。
メルケル首相は色々な評が出るが、少なくとも15年以上統合後のドイツを率いてくるだけの、力強い首相であったことは否めない。そして、移民問題においてAfDなどCDUとは相容れない勢力の躍進で苦しんだものの、コロナ禍で復活を果たすという、強い首相であった。
次の首相が本当にCDUから出るかはともかく、ここまで長続きする状況とは考えにくい。しかし、東西ドイツ統合からまだ高々30年程度。東ドイツの統制やベルリンの壁の恐ろしさを経験している層も、それを知らない層もいる。
広がり過ぎたEUをどう纏めるかについて、EUを広げた側の当事者として少なくともメルケル首相が担ってきた面は少なくない。UKという離脱事例が出たこともあり、このあとも離脱希望は出てくる可能性もある。ギリシャ危機だって(2015年などいっときよりはましになったが)まだ完全治癒という段階ではない。
また、一時的には止まっていても、受け入れた移民との融和等も大きな鍵となる。
更にはドイツには旧ナチの影がつきまとう。うまく抑え込めないと、ネオナチがどこかの勢力に手を貸して、先の戦争責任とその反省を反故にしかねない。
新型コロナCOVID-19以外にも様々な問題がある。
そうした様々な配慮・バランスが必要とされる段階。
しかしメルケル首相も本来は後継者育成に失敗したから今回の党首選がある。長期政権とかの意欲よりまず、今やるべきことは1つではないと自覚して新党首は選挙戦を戦う必要がある。