スティーブ・ジョブズが断行したAppleの1998大変革
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注目のコメント
>仕様の異なるモデルが乱立する状況は一般の消費者を混乱させることとなり、大量の過剰在庫が発生していました。
ジョブズの死去から9年。
今では、Mac Proに加えてiMac Proが追加。iPhoneに加えてiPhone Pro・Pro Max・miniが登場。
https://www.apple.com/jp/iphone/compare/
「ジョブズが存命だったらこの状態に憤怒しそう」と思いきや、過剰在庫防止策として…
>製品輸送を船から空輸に切り替えました。コストはかかりますがほぼ受注生産に近い形で、製造販売ができるようになったため、在庫回転日数は、31日から6日へと劇的に改善
上記施策をとったことが功を奏したのでしょうか。
オンラインのApple StoreでiPhoneなどを購入すると中国の工場から商品がやってくる様子が追跡番号でトレースできます。
まさに、トヨタ生産方式（リーン生産方式）の最先端。Microsoftに対抗するということが、Appleを破綻同然の状況を招いたのですね。
この切り口は、冗長な説明を省いたまさにジョブズ流のスタイルですね。
筆者がいかに熱心にジョブズを研究したかを伺わせます。
だから、とてもわかりやすい！
Think Different!
ジョブズが一日に何十回叫んだか分からないでしょう。タイムマシンに乗って、1998年のAppleのオフィスに戻って、デザイナーと美術についての議論を戦わせているシーンを見ている気さえしました。
クレイジーにならなければ、真に求めるものは分からない。
真に求めるものが何か分かるまで、満足してはならない。
それが、“StayHungry.StayFoolish.”
コモディティ事業をやめて強みに集中したことが、ビジネスモデルの変革の本質ではないと、筆者は言いたいような気がしてなりません。
売上や利益率、在庫回転率は傍証であって、筆者が本当に読者に伝えたいのは、「マインドセット、意識改革」こそが、ジョブズがAppleにおいて最も輝かしい業績であるということだと思います。
文化は戦略に勝る、これはPドラッカーの慧眼の言葉です。
まさに、ビジネスモデルの転換は、シェア拡大から商品や販売店の絞り込みですが、マインドセットの変革こそが、ビジネスモデルの転換を成功に導いているのです。筆者はこれが言いたくて仕方ない気がします。
“Think Different.”は、日常の当たり前をクレイジーになって疑って壊せ、ということです。
前例を踏襲し何も変えない人を馬鹿者と言い、常識を疑い、壊そうとするのが愚か者です。
愚か者であり続けるためには、満足してはならない、そして決して諦めるな、妥協は死んだも同然だというジョブズの声が蘇ってくるような、感動を覚えました。機能だけを追求した結果できた製品は美しいことから、機能美という言葉があります。iPhoneはまさにその代表例。しかしジョブズは会社経営にも機能美を求めていたのかもしれませんね。
