[ワシントン 15日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が15日に発表した昨年12月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数が0.9%上昇し、予想の0.5%上昇を上回ったが、新型コロナウイルスの感染急拡大を受けたサプライチェーン(供給網)の混乱で今後数カ月は生産が鈍化する可能性がある。

11月の製造業生産指数は0.8%上昇。同指数の上昇は8カ月連続。需要がサービスからモノにシフトしており、製造業の下支えになっている。

12月は自動車・部品が1.6%低下。自動車を除く製造業は1.1%上昇した。

第4・四半期の製造業生産は年率換算で11.2%上昇した。

製造業以外も、公共事業が6.2%、鉱業が1.6%それぞれ上昇。これにより、鉱工業生産指数は1.6%上昇し、前月の0.5%上昇から加速。第4・四半期は8.4%上昇となった。

企業がどれだけ資源をフル活用しているかを示す稼働率は、製造業が0.7%ポイント上昇の73.4%。全体の稼働率は1.1%ポイント上昇の74.5%となった。1972─2019年の平均を5.3%ポイント下回った。

FRB当局者は、経済のスラック(需給の緩み)を見る指標として稼働率に注目している。