【長期投資】プロが見ている「強い企業」3つのポイント
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営業利益が出続ける会社=構造的に強靭な企業=①高い付加価値+②高い参入障壁+③長期潮流は、その通りだと思います。しかし、ある時点で、この3つをクリアしてても、時間が経過する中で、競合他社との優位性がなくなることがあると思います。過去にも業界No1だった企業が、どこかで転落していくことは、欧米ではよくあったのではないかと。この流れを動的にとらえて、今はまだ「構造的に強靭な企業」なのか、何年先までなら「構造的に強靭な企業」で居続けることができるのか、常にモニタリグし続けることが重要ではないかと思います。
あと、ディスニーやコカ・コーラなど、既に世界的な大企業に投資することを前提としていますが、ここまで大きくなった企業がこれから何倍、10倍になる可能性は少ないように思われます。投資規模が大きいファンドでは、世界的な大企業に投資しなければなりませんが、個人投資家の場合、「構造的に強靭な企業」になりそうな中小規模のグロース株を探して投資する方が、面白いのではないかと思います。
注目のコメント
今回は「構造的に強靭な企業」の3要件を具体的に説明しています。
これは、長期投資先を選定する際の要件となるとともに、ビジネスパーソンが自らの企業のビジネスモデルを考える上でのフレームワークとしても機能します。このようなビジネスモデルの紹介は、我々のファンド「おおぶね」の月例メンバーシップカンファレンスでも取り扱っています。
また、前回コメントの多かった「複利効果」についても簡単に触れています。
「真の複利効果」とは、「企業価値」について効いてくるものです(一般的な株価ではない点に注意)。
真に強い企業が、自らが叩き出す利益を社外流出させずに、自らの強いビジネスに再投資することで時間の経過とともに企業価値を指数関数的に膨張させることを「企業価値の複利効果」といいます。これは結果として長期的な株価にも効いてきますが、あくまでもこの株価の複利効果は企業価値の複利の結果であるとの認識が必要です。
このプロセスを理解すれば、成長期のマイクロソフトがなぜ無配だったのか、Amazonがなぜ無配なのかが腑に落ちるでしょう。と同時に「配当を求めること」「利益確定をすること」がどういうことなのかを本質的に理解することができると思います。この理解は決して一般的な感覚とは相容れないものかもしれませんが、長期投資家としてはFinancially correctな理論としてしっかり押さえておくべきことなのです。
この論点については、別の視点から「長期投資を阻む壁」の一つとして次回も取り扱います。
お楽しみに。すごくわかりやすい企業価値の話。
香りの優良企業であるジボダンの例や、獣医が医者に比べて相対的に(リスクやコストに対して)アービトラージが効いている例、そしてティファニーのブランドによる銀製品の利益率のよさ(ハリーウィンストンのダイアが50%に対し70%) などが挙げられている。ネットの情報社会になり、こういった本質を見抜くのがますます簡単になってきてる。情報がより整理されれば、今まで一部の人が受けていた適切な長期投資の利益が、より広く全ての人が豊かになることにつながっていく。長期投資のポイントは正にこの3つだと思います。個人的に重要だと思っているのは、これらに加えて社長のリーダーシップです。ブレない経営理念を持っているか、芯の強い経営ができる人か、が重要だと思います。
それを判断するには、株主総会やイベントなどで、その人のリアルな声を聞くことが大切です。部下が用意したようなものを単に読み上げているだけの「無難なサラリーマン社長」ではだめです。この観点でも是非見てみてください。