[東京 13日 ロイター] - 伊藤忠商事は13日、2023年度までの中期経営計画の骨子を公表し、発電用燃料に使われる一般炭の権益から完全撤退する方針を示した。3つの権益を売却し、脱炭素化を進める。既に石炭火力発電事業の新規開発や一般炭炭鉱事業の獲得を行わない方針を示していたが、完全撤退に踏み込んだ。

利益や配当額など中計の詳細は、2020年度決算と同時に公表する。

伊藤忠によると、売却する方針としているのはコロンビアのドラモンド炭鉱(年間600万トン)、オーストラリアのモーリス・クリーク炭鉱(年間150万トン)とレブンスワース・ノース炭鉱(年間90万トン)の権益。豪州の2つの山は原料炭も含む。4月から始まる3年間の中計期間中に売却する方針だ。

伊藤忠は、次期社長に石井敬太専務が昇格する人事も発表した。鈴木善久社長は副会長に就任する。4月1日付。

*内容を追加しました。

(大林優香、青山敦子、田中志保 編集:石田仁志)