[ワシントン 12日 ロイター] - 米首都ワシントン(コロンビア特別区)連邦検察のマイケル・シャーウィン検事正代行は12日、6日に発生したトランプ米大統領の支持者による連邦議会議事堂への乱入事件に関し、司法省が170人以上を対象に犯罪捜査を開始したと述べ、暴動や扇動、共謀などに関連した罪で訴追する方針だと明らかにした。

シャーウィン検事正代行は会見で「この事件と捜査の範囲・規模は前例のないものだ。米連邦捜査局(FBI)の歴史だけでなく、恐らく司法省の歴史の中でも前例のないものだと思う」と述べ「連邦議会の中も外も犯罪現場だ」と指摘した。

同氏によると、既に70件の刑事訴追が行われている。

シャーウィン氏は「犯罪行為の範囲は実に、これまでみてきたどのようなシナリオとも比較にならないほど広い」とし、不法侵入から郵便物の窃盗、重罪謀殺などに及ぶと説明した。

ソーシャルメディアには、ペロシ下院議長の執務室に侵入して机に足を上げて座っている者や議事堂内のパソコンや芸術品を盗んだり議会警察を攻撃する乱入者の写真や動画などが投稿された。

FBIの担当者は、先週から10万以上の写真や動画などを調べていると説明。容疑者の写真を公開して一般市民に情報提供を呼び掛けているという。

共和党のビル・カシディー上院議員は12日、議会警察から受け取ったという男の写真をツイッターに投稿した。この男は、議会警察の警官殺害に関する尋問のため警察が行方を追っているという。