[デトロイト/サンパウロ 11日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーターは11日、ブラジルにある3工場を年内に閉鎖し、閉鎖の費用として税引き前で約41億ドルを計上する計画を発表した。新型コロナウイルス流行で増えた余剰生産能力に対応する。

このうちカマサリ、タウバテの2工場は直ちに生産を停止し、一部の部品はアフターサービスでの使用を見越して数カ月生産を続ける。残る1つのオリゾンテ工場は第4・四半期に生産を終える予定。

フォードは、これまで同社が予告した110億ドル規模の世界的なリストラの一環だと説明。広報担当者は記者との電話会見で、閉鎖で影響を受ける従業員数はブラジルを中心に約5000人だと語った。

ジム・ファーリー最高経営責任者(CEO)は発表文で「非常に厳しい措置だが、健全で持続可能な事業を確立するために必要だ」と強調。ブラジルでの生産終了によって「無駄がなく、保有資産の少ないビジネスモデルにシフトする」と語った。

南米ではアルゼンチンとウルグアイにある工場を維持する。

ブラジルではバイーア州の製品開発センター、サンパウロ州の性能試験場、サンパウロの地域本部を維持する見通しとした。