[11日 ロイター] - トランプ米大統領の支持者の利用が多い右派SNS(交流サイト)「パーラー」は11日、米アマゾン・ドット・コムがパーラーのサービス提供を停止したことは政治的な動機に基づいており、反トラスト法(独占禁止法)違反に当たるとして提訴した。

ツイッターがトランプ大統領のアカウントを永久停止したのに続き、暴力行為をあおる投稿の拡散を防止する適切な対策が取られなかったとして、アップルとアマゾンはパーラーをそれぞれのストアやウェブサービスから削除。アルファベット傘下のグーグルも同アプリを削除した。パーラーはツイッターから排除された人々の「逃避先」とみられていた。

パーラーはシアトル連邦地方裁判所で行った提訴で、アマゾンの決定は「政治的な敵意」に基づいていると非難。裁判所に対しアマゾンにサービス再開を命令するよう求めた。

ツイッター上でこのところ「マイク・ペンス(副大統領)を吊せ」というツイートがトレンドの上位になっていたにもかかわらず、アマゾンはツイッターに対してはサービス停止を警告していないと指摘。パーラーに対する措置はツイッターに利益をもたらすものだと主張した。

また「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の誤った主張により、パーラーはつまはじきにされた」とし、ウェブサービスの停止は「入院患者の生命維持装置を外すようなものだ」と非難した。

アマゾンは、パーラーがどのようなコンテンツを認めるか決める権利を尊重するものの、「暴力を助長しあおる著しい」数のコンテンツの削除が「できない、もしくはその意思がない」ため、サービス停止に至ったと説明。訴えには妥当性がないとした。

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