2021/1/13
【通信】普及タイムラインで制する5G
2020年春に始まった通信大手キャリアによる商用5Gサービス。ほぼ同じ時期に新型コロナウイルスの感染拡大により、WEB会議の需要が増えて通信の需要は増加した。5Gの普及時期や5Gでの事業開発で何が重要になるのか。近著に「5Gでビジネスはどう変わるのか」(日経BP刊)のある企(くわだて)のクロサカタツヤ代表取締役、慶應義塾大学大学院特任准教授に解説してもらった。
3つのポイント
①2021年には5G幻滅期が訪れるが、負けずに事業開発を行うことが重要
②スマホの成功体験に縛られず、センサーなども使った空間での顧客体験(UX)を考えよう
③5G整備スケジュールなどからロードマップを作った上での事業開発が必要
2020年の「5G」振り返り
まず、始めに5Gの技術的な特徴「超高速、超低遅延、多数同時接続」について、簡単に図でおさらいしましょう。
日本では2020年3月に通信キャリア3社が5Gサービスを始めましたが、新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言が重なったこともあり、記憶に残っている方は少ないのではないでしょうか。
外出の機会も少なかったので、5Gインフラ整備の遅れをうまく隠してくれました。
2020年春に来るはずだった5Gにつながらないという幻滅が、コロナが落ち着いてきてiPhone12が発売される秋まで先延ばしになったと思います。
一方、新型コロナウイルスの感染拡大により、ステイホームでWEB会議などを利用する人が増え、契約している光ファイバー通信の限界を感じた人が多かったのではないでしょうか。
光ファイバーといえども共用型のインフラなのでマンションの住人が一斉に使うと通信量が多すぎて限界が来てしまいます。
5Gが使えたら大事なWEB会議が途切れないのに、ということで通信需要が顕在化しました。
2021年は5G「幻滅期」到来
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この連載について
2020年はあらゆる産業がコロナ禍によって痛手を被った。そこからどのように、新しい展望を開いていくのか。ビジネス・テクノロジー・経済の先行きを、各業界に精通する有識者が大胆に予測する。
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