三位一体の経営 中神康議著 みんなで豊かになる実践論
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みさき投資中神さんの新著。事業に興味がある方、経営に興味がある方、もちろんすでに事業・企業の経営やそれを補佐されるポジションにある方、是非見ていただきたい(もちろん投資に興味がある方も!)。
著書冒頭にあるようにアインシュタインが「人類史上最高の英知」と呼ぶ複利。投資の概念ではあるが、その源泉となっているのは企業・事業の経営。リターンが「雪だるま式」に増えるからこそ、経営者・従業員・株主の3者が幸せになる(※後述)。
そのためには事業の強みを認識して障壁を築くことが一丁目一番地。BCGのアドバンテッジマトリクスを用いて大胆に4つの分類に分けてそれで利益の出方の構造が決まると喝破されているのだが、みさき投資在籍時(自分の前職です)で初めて聞いたときは「え!?」と思ったが、使えば使うほどここから始めるのが良いと感じている。認識をして障壁を築くからこそ、その事業に複利の構造ができ、そのリターンを当該事業に再投資して障壁を深めたり(深化)、新規事業に投資をして探索を行ったり(ただ障壁作れない流行っているからやる「機会事業」には注意!)、株主還元などにもつながる。
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※個人的には、前著の『投資される経営 売買される経営』(下記、こちらと併せて読んでいただくとさらに理解が深まると思う)で楠木先生が長めの解説で書かれている「競争市場(顧客)・労働市場(従業員)・資本市場(株主)」という顧客まで含んだ幸せが好き。ただ、三位一体経営ができているということは、競争市場で結果が出ている=顧客が幸せということだし、従業員や経営者が株主となっていればさらに重なり合う。
障壁を作りみんなが幸せとなり、そこから障壁を深めたり未来を探索するための意思決定と執行を楽しみながら徹底的にやる企業、それを構成する経営者・従業員がどんどん出てくる社会になるとうれしい!
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