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経済分析における動学的資源配分の要は貯蓄・投資(IS)バランスです。そこでISバランスを見ると、「民間部門の貯蓄過剰」およびこれを相殺する「政府部門の貯蓄不足」が「ワニの口」のように開いています。コラム中、日本の図表しか出していませんが、これは米国もユーロ圏も同じ姿になっています。もちろん、20年に見られたこの「ワニの口」はロックダウン等に伴う一過性のものだと思っていましたが、こうして断続的に、しかもさしたる基準もなく政治ゲームの中で私権制限が断続的に打ち込まれると「まずは蓄えを持とう」というのが合理的な判断になるはずです。日本企業の大きすぎると揶揄されてきた内部留保は今回、ショックに対して緩衝材になったという意図せざるサクセスストーリーがありました。こうした経験も相まって、今回の2度目の緊急事態宣言を通じて、より「民間部門の貯蓄過剰」が進んでしまわないか不安に思っています(これが一番言いたいことです)。
大きな貯蓄(供給)を掃くだけの借入(需要)が存在しなければ、当然、両者をマッチングさせるための金利は下がるしかありません(金利はお金の値段です)。そのマッチングさせる金利を自然利子率と言ったり、潜在成長率と言ったりすることがあり、政策金利もこれに相応しい水準にスタックすることになります。やはり貯蓄過剰は日本化の源であり、「失われた30年」に患ったものでした。願わくば、次の10年で違うISバランスの姿を見たかったものですが、近況を見る限り、道のりは険しくなってるように感じます。
高度経済成長時代の日本には、家計が可処分所得の多くを銀行に貯蓄し(終盤で25%弱)、銀行がその貯蓄を企業に貸し出し、企業が設備投資を急速に増やして成長する構図がありました。使える設備が増えるから生産性が急速に伸び、生まれたメリットが賃金に還元されて可処分所得が増える好循環。政府は均衡財政を貫いて、赤字国債を出したりしないので、家計の貯蓄と企業の借金が家民間部門の内でバランスし「ワニの口」は閉じていた。
バブルが崩壊して経済が停滞すると、政府は国債を発行して財政支出で経済を支えるようになりました。家計の所得が次第に細って行く中で、政府の借金が増える構図です。民間企業の設備投資に回せるカネは、政府の借金分だけ減って行く。1990年代の後半になると、変化に取り残された日本企業がいよいよ投資機会を失って、カネを借りる側から内部留保で貯蓄を積み上げる側に回り始めます。景気が更に停滞して税収が不足するので、政府は国債で借金して景気刺激する姿勢をますます強め、ワニの口が開く悪循環。
今回の新型コロナウイルス禍で政府への不信と将来への不安を強めた家計と企業が貯蓄性向を更に高めれば、政府がその貯蓄を国債で集めて使い、ワニの口がますます開くことになるわけですね。国民を経済的に豊かにするのは民間企業の活動ですから、これは、国民が加速度的に貧しくなることを意味します。政府の借金と民間の貯蓄が共に限界まで膨らんで国民が貧しくなって、民間が貯蓄を崩し始めて均衡が破れたとき、一体何が起きるのか。考えれば、確かに恐ろしい (・・;ゾーッ
緻密な専門家の唐鎌氏は流石にそんな乱暴なことを仰っていないけど、拝読し、そんな恐ろしい構図が思わず頭に浮んだ私です。 f^^;
今からでも良いので、新しい生活様式を定義し、それに近づける政策を展開して欲しい。新しい生活様式とは、すなわちビジョンだと思う。
昨今のような感染症拡大がある時に、ISバランスのようなマクロ安定化を問題にする意味が全く理解できない。医療体制を維持して辛抱すれば、感染症が収まれば経済は必ず好転する。このような時に重要な経済政策は、マクロ安定化より、影響が大きな産業や人々を救済する所得再分配政策だ。
感染症が収まって需要が回復しても、その時に供給サイドの資源が失われてしまって、なかなか回復に時間がかかってしまう心配があるかもしてない。そうならないために、影響が大きい産業をどのように救うのがよいか注意を払うべきだ。
なぜなら、「感染症対策」自体が対して有効ではないからだ。
素人目にも、「感染症対策」としていわれているものの中には、怪しいものが多い。
アベノマスクがその代表で、フェースシールドへの誤った信仰につながった。唾という大きな粒の飛散は制限できても、ごく小さいウイルスの拡散には無力らしい。
消毒液も、ハンドクリームに塗ったり、雑巾がけに使うのでは、効果は薄い。雑巾掛けは菌をかえって拡げるらしい。
3密と換気も、通勤電車を規制しない限り対策としての一貫性はない。
通勤電車の状態がデフォルトとして容認されるという、大勘違いの元になっている、
こうした、チグハグな「感染症対策」をいくら叫んでも、信頼は得られない。
尾身会長の「マスク会食」にいたっては、売れない芸人のコントかと思った。