【1月8日 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の支持者らが連邦議会議事堂に乱入した問題を受け、トランプ政権の閣僚2人が7日、相次いで辞意を表明した。政権内では議会乱入問題を受けて辞任する高官が続出している。

 イレーン・チャオ(Elaine Chao)米運輸長官は、「大統領が演説した集会の後、支持者が議会議事堂の建物内に乱入したのは、衝撃的で、完全に回避できた出来事」だったと表明。これにより、「到底無視できないほど深い懸念を抱いた」と述べ、閣僚として初めて辞任を表明した。チャオ氏は、共和党のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)上院院内総務の妻。

 続いて、発足時から政権を支えてきたベッツィ・デボス(Betsy DeVos)教育長官も、トランプ氏に宛てた書簡で「あなたの弁舌がこの事態に影響したのは間違いない。それが私の転機になった」と指摘。「感受性の強い子どもたちがこの全てを見ていて、私たちから学んでいる。彼らは私たちを見て、きのう起きたことよりも米国は偉大だということを知る必要がある」と述べた。

 トランプ氏は、民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)が勝利した大統領選の結果を覆すため、支持者らによる暴挙を扇動。現在も暴力行為を非難するには至っていない。

 7日にはこれに先立ち、前大統領首席補佐官代行のミック・マルバニー(Mick Mulvaney)英領北アイルランド担当特使もこの問題に抗議し、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官に辞表を提出。CNBCテレビに対し、「昨日(の出来事)があった後、とどまることはできない」と説明した。

 6日の騒乱の直後には、マット・ポッティンガー(Matt Pottinger)大統領副補佐官(国家安全保障担当)が辞任。さらに、前大統領報道官で、メラニア・トランプ(Melania Trump)大統領夫人の広報責任者を務めていたステファニー・グリシャム(Stephanie Grisham)氏も辞任した。(c)AFP