2021/1/13

誰でも圧倒的な成果を出す人材に変わる3つのスキル

NewsPicks BrandDesign Editor
日本最大級のプログラミングスクール「テックキャンプ」を運営し、社員600人まで急成長した株式会社div。そんなdivを率いる真子就有代表はもうひとつの顔を持つ。YouTuber「マコなり社長」として仕事・人生に役立つ話を日々発信、チャンネル開設からわずか2年で登録者数90万人を突破するほどの人気を博す。

真子氏が、これまで多くの社員を育成したノウハウを凝縮させ、満を持してスタートするオンラインのビジネストレーニングプログラムが「UNCOMMON(アンコモン)」だ。彼が導き出した、圧倒的な成果を出すビジネスパーソンに本当に必要な3つのスキルとは。すべてのビジネスパーソンが知りたい、その全貌に迫る。

すべての人に「人生を変える機会」を

──2021年1月4日に、divはオンラインのビジネストレーニングプログラム「UNCOMMON(アンコモン)」をリリースしました。プログラミング教育に注力し成長してきたdivが、今、新たなサービスを始める理由は?
真子 より多くの人の“人生を変える機会を作りたい”から──。この一言に尽きます。
 これまで、divでは「テックキャンプ」を通じてプログラミングを学ぶ機会の提供を行い、私個人としてはYouTuber「マコなり社長」として仕事や人生に役立つ話を発信してきました。
 テックキャンプでは、人生を変える機会を提供できていると自負していますが、プログラミングに特化しているため、どうしてもニッチになります。
 一方、2年前にチャンネルを開設したYouTubeでは、試行錯誤を続け、今では登録者数が90万人まで増えました(2021年1月時点)。
 「マコなり社長の話を聞いて行動したらうまくいった」という声もいただきますが、動画は一方通行のメディアなので、伝えることしかできない。
 すべての人がYouTubeを見たり、本を読んだりするだけで行動変容できるのであればいいのですが、それは容易ではない。
 私自身の経営での学び、そしてYouTubeで語ってきたことをより実践的に身につけられるビジネスパーソンのためのプログラムを作ろうと1年以上前に着想し、「UNCOMMON」はスタートしました。

成果を出すために必要な3つのスキル

──「UNCOMMON」では、何を学びますか。
 「思考力」「文章力」「コミュニケーション力」3つのスキルを鍛えます。
 我々は、「成果を出すために必要なスキル」をこの3つと定義しました。
 1ヶ月の短期集中で、ビジネスで成果を出すために必要なスキルを徹底的に磨き、目指すのは「圧倒的な成果を出すビジネスパーソン」です。
──なぜ、この3つのスキルが導き出されたのでしょうか。
 「思考をして、文章を書いて、人に伝える」ことは、ビジネスパーソンの活動の根幹をなすからです。
 専門的なスキルはさまざまありますが、土台となるビジネス力を底上げしなければパフォーマンスは発揮されません。

「考える」とは何か?

──UNCOMMONで学べる「思考力」とは何か。具体的に教えてください。
 UNCOMMONのプログラムについて、徹底的に議論し設計するなかで最初に出てきたのが「そもそも考えるとは何か」というテーマです。
 考える力、つまり思考力を、私たちは「構造化すること」と定義しています。
 構造化とは、「物事を要素分解し、要素同士のつながりを明確にすること」。これがすべての思考のベースとなります。
 構造化をするために必要なのは「具体化」「抽象化」です。具体化と抽象化を使いこなせるようになると、世界の見え方が変わり、仕事の成果にもつながります。
──「具体化」と「抽象化」が仕事の成果につながるとは、いったいどういうことでしょう。
 具体化と抽象化を使いこなすことができれば、問題の根本的な原因を解決できるようになり、次のアクションが明確になります。
 たとえば、仕事で自分の営業成績が伸び悩んでいたとします。
 具体化・抽象化ができない人は、ジャストアイデアの思いつきで、「トークスキルを上げよう」と改善に走ります。
 一方で、具体化・抽象化ができる人は、そもそもなぜ問題が起きたのかと、目の前の具体的な問題を抽象化して考えます。
 そうすることで、あらゆる可能性を網羅した上で根本的な原因を改善するためのアクションを決めることができます。その結果、一度の問題解決で複数の問題を同時に解決することにもつながるのです。
 UNCOMMONでは、実践的なワークを通して繰り返し問題解決を行うことで、「構造化=具体化・抽象化」する力を身につけます。
──具体化と抽象化ができるかどうかは、「地頭の良し悪しに影響される」と捉える人もいそうですが、誰もが後天的に身につけられるものなのでしょうか。
 はい、後天的にも身につけられると断言します。
 正直、私自身も当初は、後天的に学べるものなのか懐疑的でした。
 しかし、div社内でUNCOMMONを導入したところ、受講した社員の仕事のレベルが明らかに一段上がったのです。
 「抽象度を上げて考えたら、こうなりますよね」「抽象的でわかりにくいので、具体で整理しましょう」と議論の生産性が劇的に向上しました。
 メンバーからは「すごく仕事がしやすくなった」「部下の能力が上がった」という報告をもらい、この方向性は間違っていないと強く確信しました。

「考える」だけでは成果は出せない

──あわせて学ぶ「文章力」「コミュニケーション力」は、思考したことを伝えるために必要なスキルですか。
 はい、ビジネスにおいては思考しただけではダメで、その考えをわかりやすく人に伝える必要があります。
 まずは「文章力」です。
 すべての仕事は文章で行われているので、わかりやすく人に伝わる文章を書けるかどうかで仕事の質は変わります。
 しかし、多くの人は「自分は、わかりやすい文章が書ける」と勘違いをしている。私は、99%の方ができていないと思っています。
 なぜなら、自分の文章について適切なフィードバックを受けたことも、トレーニングしたこともない方がほとんどだからです。
 人は文章を読むとき、「次はこういう話がくるだろう」と未来を予測しながら読み進めます。相手が何を予測するのかを意識して文章を書かなければ、すんなり相手の頭には入っていきません。この「相手の頭の中を予測して文章を書くこと」が、想像以上に難しいんです。
 UNCOMMONでは、「上司への提案文」など実践的なテーマを設定し、徹底的に文章力を鍛えていきます。
(iStock/AntonioGuillem)
 次に「コミュニケーション力」です。
 思考力と文章力を身につけて、どれだけ理屈の通る話ができても、人を動かすことはできません。
 なぜなら、人は感情で意思決定をするからです。
 コミュニケーション力では、話の「聞き方」と「伝え方」を学びます。
 とくに、話の聞き方については、他人から指摘されることはほとんどありません。でも多くの人が「この人になら、なんでも話したくなる」と思われるほどの話の聞き方ができているかと言えば、できていない。
 人は自分の話を聞いてもらえてはじめて相手の話を聞く気になります。どんなに正しい主張を伝えても、相手に聞く気がなければ意味がありません。
 「人の話を真剣に聞く」ことはコミュニケーションの大前提です。
 UNCOMMONでは対話によるワークで人の信頼を得る話の「聞き方」を、プレゼンのワークで多くの人の心を動かす「伝え方」を学びます。

働きながら、誰でも身につけられる

──見落としがちですが、実はすべてのビジネスの根幹をなす重要な3つのスキルを徹底的に鍛えるのですね。プログラムはオンライン完結とのことですが、学習はどう進めるのですか。
 一方的に講義を聞いたり資料を読んだりするのではなく、「実践」に徹底的にこだわりました。良質なアウトプットをするために設計されたワークショップを繰り返し、ほかの受講生と二人一組になって学んでいきます。
 「一緒に課題に取り組む仲間がいる」状況を作ることで、継続への強制力を働かせ、挫折しにくい設計にしています。
 トレーニングの時間帯は、平日7:00〜7:30と20:00〜21:30、土日9:00〜11:00。この時間に全員に必ず出席してもらいます。できるだけ多くの方が仕事をしながら継続できる、ベストな時間帯を考えました。
 働きながらはハードだな……と思うかもしれませんが、朝7時と夜20時に何をしているかと振り返れば、とくに予定はなくのんびり過ごしている方も多いのでは。1ヶ月限定で、その時間を自己投資に使うと決められさえすれば、やりきることは決して難しくないはずです。

UNCOMMONは「私の人生の集大成」

──ビジネススキルをアウトプット型で学ぶプログラムづくりにおいて、テックキャンプで学ぶ場を作ってきたことやYouTubeでの発信の経験は生きていますか。
 それはもちろん。YouTubeでは抽象的なビジネスの概念を、身近で具体的なものにたとえることをずっと繰り返してきました。おかげで、難しい概念をわかりやすく共感できる言葉で伝える能力が磨かれました。
 また、YouTubeを通して普段ビジネスのフィールドでは決して出会うことができなかった、老若男女さまざまな方とのやりとりを経験しました。
 そこで、現代のビジネスパーソンにはビジネススキルを実践的に身につける機会が圧倒的に足りない、という強い課題意識が生まれた。
 MBAなどビジネス力を鍛えるプログラムもありますが、基本的に経営者をはじめとしたハイレイヤー層向けのものです。職種ごとの専門分野に特化したものはあっても、業界・職種を横串で網羅した、ベースのスキルを身につける場所がなかった。
 そもそも、特定の分野についてもっと知識が必要であると課題が見えている時点で、問題の7割くらいは解決しています。
 でも、何をやっても仕事の成果が出ない、成長実感がないという漠然とした課題感があるのであれば、思考力・文章力・コミュニケーション力を改善することで潜在的な能力を抜本的に底上げすることができる。
 その機会づくりのために、YouTubeでビジネススキルを語りまくっている「マコなり社長」だからできることがあると自信を持っています。
──最後に、UNCOMMONを受講する方に伝えたいメッセージはありますか。
 「UNCOMMON(普通ではない)」の名前の通り、このまま普通で終わりたくないけれど何から手をつければいいかわからないと考えている人には、人生を変える機会になるはずです。
 先行受講した50名からは高い評価をいただき、サービス満足度は5点満点中4.86。
 「問題解決のステップを理解したことで、仕事の速さが格段に上がった」という受講生もいます。
 一方で、経営者やマネジメント層の方などすでに実績のある方でも受講する価値は十分にある設計になっています。
 優秀な方であればあるほど、話を抽象化してしまい、相手からすると何を言っているかわからない、という事態に陥りがちです。メンバーに伝えていくなかで、想いや考えが「うまく伝わらない」「理解されない」悩みを解決する機会になるはずです。
 もし社員のビジネススキルに課題を感じるのなら、法人向けの研修も提供しているのでぜひ検討をしていただきたいです。
 UNCOMMONは、現時点での私の人生すべてをつぎ込んだ集大成。
 自信を持って、全ビジネスパーソンにおすすめします。人生を変える挑戦を、ぜひお待ちしています。