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中国、元国有企業トップに死刑判決-約285億円の賄賂受け取った罪

  • 2018年の捜査開始前、頼小民被告は中国華融資産管理の会長だった
  • 習国家主席が進める反腐敗運動の厳しい姿勢を裏付け

中国の地方裁判所は5日、国有の資産管理会社、中国華融資産管理の会長だった頼小民被告に収賄罪で死刑判決を言い渡した。習近平国家主席が反腐敗運動を進める中で、死刑という極めて厳しい処分が下された。

  天津市第2中級人民法院によれば、2018年の捜査開始前に華融の会長を務めていた頼被告は汚職と重婚罪でも有罪となった。頼被告は08-18年に17億9000万元(約285億円)の賄賂を受け取っていたことが判明。個人資産も全て没収されるという。

Lai Xiaomin

頼小民被告(2016年)

  18年に山西省呂梁市の元副市長に死刑判決が下されたが、中国では汚職での極刑はまれだ。今回の判決は共産党が政府・企業幹部の腐敗に一段と厳しい姿勢で臨んでいることを裏付けるもので、すでに150万人を超える公務員が処罰されている。

  同地裁は5日の文書で、頼被告の行為は「国家金融の安全と金融安定を危うくした」との判断を示した。

  中国当局はまた景気減速の中で金融リスクを防ぐ取り組みも強化しており、昨年11月には資産家、馬雲(ジャック・マー)氏のフィンテック企業アント・グループの新規株式公開(IPO)を中止させている。

原題:China Sentences Ex-Finance Chief to Death on Corruption Charge(抜粋)

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