原発、30年に2割が妥当
日本経済新聞
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「エネルギー・ミックス」の日本の第一人者である橘川武郎先生の論評。ただし、記事タイトルはやや誤解を招くでしょう。
原発は、政府がやる気がないというより、そもそも事業者の電力大手が推進意欲を失っている、しかし、それは自分たちからは言い出せないということでしょう。他方、国家安全保障という日本という国のかたちにかかわる根幹問題なので、簡単に結論を出せず、思考停止と言えます。原発は安くはないことが露呈し、多重防護も完璧ではないことがわかってしまった今日、新概念炉(モジュール炉など)にチャレンジする気が起きない限りは、現状維持、過去の資産を騙し騙し使うしかないのでしょう。また、日本人が原子力技術の全容を必ずしも握っていないので、それも考慮要因です。
アンモニアや水素燃焼は、東ガス大幹部率いるプロジェクト、元IEA事務局長がサポートするプロジェクトが10年を経て、現実オプションとなってきています。アンモニアは市民生活に取り入れるには危険ですが、プロが大容量を使うには問題はありません。水素は毒性もないので、遠距離を運ぶことに現時点では壁がありますが、基本技術はすべて完成していますので、応用技術とコストダウン(あるいはポジティブ規制やカーボンプライシングによるAffirmative actoins)ができれば、実装可能です。
御参考までに橘川先生とプロフェッショナルの論考を一橋大でまとめています。
https://www.hit-u.ac.jp/kenkyu/ias/sigen/publication.html