[シドニー 5日 ロイター] - 豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が5日公表したデータによると、2020年12月の豪求人広告は前月比9.2%増の15万9156件と18カ月ぶりの高水準となった。前年同月比では5.0%増。11月(改定値)は前月比13.5%増だった。

新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)で豪経済は30年ぶりの景気後退(リセッション)に突入。求人広告は4月に前年比61%も減少していた。

ANZの上級エコノミスト、キャサリン・バーチ氏は、「求人広告の急速な回復は、少なくとも2021年初めにかけて着実な雇用が継続することを意味する。21年に失業率が極めて速やかに低下する可能性も示唆している」と述べた。

11月の失業率は6.8%と、7月ピーク時の7.4%から低下している。

ただバーチ氏は、最近ニューサウスウェールズ(NSW)州とビクトリア州で感染拡大が見られており、特に社会的規制がさらに強化された場合は雇用の回復が阻害される可能性があるとも指摘した。