【DX舞台裏】極限追求。「超微細フィルム」が次世代デジタルの基盤をつくる
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ナノの世界はニュートン物理学とは全くものです。
静電気などもっての外、しかも異なる材料を均一に混ぜるというのは、言葉では簡単ですが、理屈が通らない技術です。
儲かりそうだから手を出す開発は、たいてい真似か、ちょっとした工夫でしかないことが多いのではないでしょうか?
しかし、素材の世界はそういう小手先の工夫は通用しません。
素材は無限にあるので、その中で、これはと思えるものを見つけ出し、素材の何千万通りの組み合わせを「こうすればこういうものができるんじゃないか」と試していくわけです。
だから、諦めたら終わりなんですね。
「絶対諦めない文化」と言えるでしょうか。
目先の売上を追いかけて、結局は儲からない事業を多角化するのは、愚かしいです。
でも、「絶対諦めない」ということを貫いている企業はそれほど多くはないです。
新興国企業に追い抜かれ、引き離されていく多くの日本企業には、成功体験しか残っていないのかもしれませんね。
成功しても、それで満足せず、新しい挑戦ができる企業は、本当に稀なんだと思います。
何故なら、儲からなくても諦めないという社員や事業を許せる経営者などいないでしょう。
でも経営者がちゃんとした未来を描ければ、「諦めるな。続けろ」とせっかく蒔いた種を枯らすことはないでしょう。
それには、経営者の覚悟が不可欠です。
社長が替わったくらいで、会社の空気が変わるようでは、理念も会社の存在意義も曖昧なんでしょう。
多くの学びのある記事でした。
注目のコメント
めちゃめちゃ面白かった!物性の特性はまだまだ可能性のある分野。
【AとB、2種類のポリマーをただ混ぜるだけでは、普通は両方の特性が出てしまう。たとえば、溶ける温度がそれぞれに違うと、その特性がふたつとも残ってしまいます。そうなると、素材としては扱いにくい。
でも、微細なポリマーをナノサイズで均等に分散させると、特性がひとつになる。つまり、単に混ぜただけではない新しい特性が生まれ、従来のフィルムとは異なる耐熱性や熱収縮率を持つ新素材として活用できるんです。】東レの事業セグメントのなかで、繊維と並ぶ売上高を持っているのが機能化成品。なかでも「フィルム」は一般には見えないBtoB領域で大きなシェアを占めています。
フィルムの厚みが1ミクロンだろうが10ミクロンだろうが変わらないんじゃないか。そんな疑問を抱いて取材に臨みましたが、実物に触れると驚愕します。いつも使っているサ○ンラップとはモノとしての挙動が違う。空調のかすかな風を受けて「落ちてこない」んです。
こういう加工・生産技術まで含めた極限追求が、半導体の製造過程やリチウムイオンバッテリーの部材として活用され、デバイスの「小型化・微細化・高密度化」と環境性能のイノベーションを支えています。
東レフィルム事業本部長・萩原識さんの素材屋、技術屋としての矜持を感じる熱のこもったインタビュー。最後の発言に奮い立たされました。お手本のような”テクノロジープラットフォームの横展開”による事業の成功。
素材そのもののポリマー技術x加工技術x生産技術をプラットフォームに、多業界、多用途に展開している。おそらく製品側の技術に加えて、多業界に対して技術の転用可能性を探る技術知識を持った営業・マーケと、営業・マーケから技術へのフィードバックも、東レは強みとして保有しているはず。
釣りのライン、ロッドのカーボンもお世話になっています!笑