中国CATLが5000億円を投じてインドネシアに工場建設へ ニッケル資源の争奪戦の幕開けか
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注目のコメント
本件を理解する視点として、インドネシア側の事情として2014年からの動きである未加工鉱石の輸出制限措置についても理解をしておく必要があります。http://mric.jogmec.go.jp/reports/current/20140619/1352/
ジョコウィ大統領も天然資源は国内で付加価値を付けるよう求めています。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-03/PYRTQ8T0G1KW01
資源としてニッケルを埋蔵していても、その後の加工等の付加価値プロセスまでをひっくるめて考える必要があります。
なお、今回よりももっと曖昧で次元の違う話しではありますが、インドネシアでフォックスコンがiPhoneを製造するという話しが数年前から浮上して消えるということが繰り返されていました。日本語あるいは英語で「フォックスコン インドネシア」と検索すると、過去のニュースが沢山出てきます。
細かく調べ切れていないので、その後、実際に何らかうごいているのかは、後で確認しようと思いますが、iPhoneをつくる、シャープのスマホを作る、研究センターをつくるという情報が、「インドネシア政府高官」や「インドネシア現地紙」をソースとして報道されたことがあります。
インドネシアのこの手の話しは、最初の情報が「インドネシア側ソース」で出た後は、実際、本当にスタートしたのかどうかまでフォローする必要があります。企業側の正式発表であっても、実施実行段階で、インドネシアは紆余曲折のリスクが生じるポイントがいくつかあるため、実態をフォローするには、「その後」の情報が重要になってきます。米韓に続いて中CATLもインドネシア進出。どこもニッケル目当てだが、一方で住山は一部売却。
●住友鉱山、インドネシアのニッケル会社への出資比率引き下げ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60654720S0A620C2916M00/
追記
川端さんがご指摘されているように政府発表はこの国の場合には、疑って掛からないといけませんね。鉱山採掘は外資に依存せざるを得ないところが有りながらも、これだけ話を持ち掛けているところに相変わらずだなぁという印象が拭えません。CATLは、日本のTDKが香港の電池会社ATLを買収し、その車載部門が2011年に分離した企業です。
(TDKはスマホ用などのリチウム電池に経営の目線があって、車向けには関心が無かったということだと思います。)
それが2017年に当時世界一位だったパナソニックを抜き、最近ではテスラへの供給を決め、今回インドネシアに進出し、車載用電池の地位をさらに飛躍させようとしている段階です。
もちろん、この急成長を支えてきているのは、チャイナ国有銀行からの巨額融資や政府の補助金、またチャイナ国内の工場には地方政府の手厚い優遇制度があることは指摘せざるを得ません。
しかし電池のように大量生産という分野については、チャイナ企業の能力は極めて高く、競争力において日本が追い付けないことは間違いないですよ。