私もインポスター症候群だった 女性研究者が道を切り開くまで
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OISTは国直轄のこじんまりとした私立大学で、建物内のラボレイアウトは、ノーベル賞受賞者アーサー・コーンバーグの息子の1人(お兄さんのロジャーもノーベル賞)がデザインしていて未来的。学生も教員も外国人比率がとても高く、英語がオフィシャル言語(基本、書類はすべて併記だったかと)。この記事では女性研究者にフォーカスを当てていますが、イリナ・フィロノヴァ博士のポジションは、男性も含めて、若手研究者のキャリアパスをサポートする役割。
新しい組織として羨ましいことだらけですが、参考にしながら当方も頑張るつもりです。私自身ポスドクの期間が10年以上と長かったので、ポスドクの気持ちは痛いほど分かります。また、最近(国籍も性別も異なる)二人のポスドクを雇ったので、文化的知性というワードには注目しています。研究者が母国とは異なる国でどのようなキャリアを歩むべきかは人によって背景や価値観が異なるので正解のない悩ましい問題です。
>引用
『「研究者は、自分が賢くスマートでなくてはいけない、そのように振舞わなくてはいけないという思いが強かったり、長時間の実験や研究を精力的に進めて、より良く、より多くの論文を出さなければならないというプレッシャーがあります。学術界で働く女性は、家庭を持つか、科学に専念するか、という非常に難しい選択を迫られることがよくあります。両方を行うために、彼女たちには十分なサポートが必要で、どちらかひとつだけを選ぶという選択肢は受け入れられません。さらにこうした現実は社会的にあまり知られていないですし、女性に対する支援体制も整っていないと感じています」
「OISTはダイバーシティを大切にしているので、出身地や文化、性別や性的指向・性自認、研究における専門分野など、それぞれ異なる背景を持つ人たちが一緒に仕事をしています。そういう意味でOISTで力を入れたいのは、CQとも言われている文化的知性(カルチュラル・インテリジェンス)への理解をさらに高めることです」』OISTでポスドク支援の活動をするロシア出身のイリナ・フィロノヴァ博士。もとは脳科学の研究者でした。プレゼンが苦手で、自分を過小評価してしまう、女性に多いとされる「インポスター症候群」だったと振り返ります。科学者の世界に生きる女性として、女性研究者の役に立ちたい、と思ってのキャリアチェンジ。