エイベックス、本社ビル売却へ 700億円でファンドに
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グリーンオーク。
前回青山1丁目の角のビルでは2015年に推定500億で購入し、2019年に香港ファンドに840億で売却。
今回も北青山の再開発が終わった後に売却して
思いっきり売却益取るんだろうな。
700億は割安か。
すごい。
注目のコメント
11月10日の東洋経済の初報では坪単価1,500万円と報じられており売値は約230億円と単純計算できました。ラフな試算で少なくとも400億円の価値があるのではとコメントしましたが、蓋を開けてみれば700億円とのこと。これも誤報の可能性はありますが、事実であればグリーンオークは賃料やキャップレートをかなり強気に見ていそうです。
簿価433億円なので、エイベックスとしては300億円程度のキャピタルゲイン。20/3期営業利益が40億円なので、本業の7〜8年分の一時利益を得ることとなります。
https://newspicks.com/news/5377291/
(以下、前回コメントです)
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2020年3月期有価証券報告書によれば、エイベックス本社事務所の簿価は土地294億円、建物139億円、合計433億円。建物は2017年竣工(建て替え)ですが土地は2002年に取得したものです。
記事には「坪単価で1500万円前後を目線に交渉が進んでいる」とありますが、土地面積は約5,000m2なので売値目線は約230億円(≒5,000m2/3.3*1,500万円)と単純計算できます。
一方でこれが普通のビルだとすると、延床面積が約28,000m2なので貸床面積は17,000m2くらい(レンタブル比60%を想定)。ざっくり坪賃料を33,000円/月とすると年間想定賃料は20.4億円(=17,000m2/3.3*33,000円*12ヶ月)。経費率40%前提で年間想定キャッシュフロー(NOI, Net Operating Income)は12.2億円。キャップレート3.0%で400億円くらいの時価となります。いくら自社ビル仕様と言っても230億円で買えるのであればグリーンオークとしては結構お得感があるような(自分の計算が間違っているだけな気もします)。
ちなみに隣のNBF南青山ビル(延床面積18,720m2、土地面積3,272m2)は日本最大のREITである三井不動産系の日本ビルファンドが保有しており、2020年6月末時点で203億円の評価額。土地面積当たり坪単価は2,000万円超です。数年前に新築されたばかりの本社ビルの為、勿体ないという見方がある一方で、報道された700億円強で売却された場合には別途負担することになると思われる賃借料の負担内容次第ではありますが決して悪くはない経営判断のようにも思われます。
売却先のカナダの大手不動産ファンド、ベントール・グリーンオーク(BGO)は、武田薬品工業のアイルランド製薬大手シャイアー買収による負債削減目的の不動産売却の受け皿にもなりました。
BGOは、日本に在宅勤務はさほど定着しないとの読みから、オフィスビル中心に日本で投資を加速するとのことで、今後2、3年で約1兆円を投じる計画のうち、最大7割程度をオフィス、1割をホテル投資に振り向ける意向のようです(下記の記事の通りです)。
●オフィス回帰見込み日本で1兆円投資、人員倍増-加不動産ファンド
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-12-16/QLBKESDWX2PS01本社ビルを賃貸に切り替えるだけの、資金調達の一方法で、これだけでは、何の問題もない。
自社ビルの維持費と賃貸料の見合いの経済判断。
将来の事業構造の流動性を考えると、むしろ自社ビルに拘るのはおかしい。
「本社ビル売却」と経営悪化を印象付けようとするのは、古い発想だ(日経に残る古い発想?)。