[21日 ロイター] - 中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発中の新型コロナワクチンについて、ブラジルで実施した後期治験で有効性が証明された。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が同ワクチン開発の関係者の話として伝えた。

ブラジルのパズエロ保健相は先週、同国で2月半ばまでにシノバックと英アストラゼネカ のコロナワクチン候補の使用に向けた準備が整う可能性があるとの見方を示していた。

WSJによると、ブラジルは他国に先駆けてシノバックのワクチン「コロナバック」の後期治験を完了した。治験はインドネシアとトルコでも行われている。

ブラジルでの治験はサンパウロ州のブタンタン研究所が主導している。

WSJによると、治験で示されたコロナバックの有効性は国際的に最低必要と見なされている50%を上回った。ブタンタン研究所は23日にコロナバックの有効率を発表する見込みだという。

同研究所は21日、23日の正式発表前に出るワクチンの有効性に関するいかなる報道も「単なる憶測」だとコメントした。

シノバックはロイターのコメントの求めにこれまでのところ応じていない。

*治験実施機関のコメントを追加して再送します。