東京都 新型コロナ 新たに664人感染確認 600人超は3日連続
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注目すべきは、陽性率が7.8%(前週比+1.6%)に高まったように表面的には「見える」点です。(新規陽性判定数664人、2日前検査数8452件から概算)
これは、東京都のデータが既に「使えない」壊れた統計データになってしまっている可能性を示唆しており、この場合は、今後の同様の報道発表が全て意味をなさなくなってしまいます。
杞憂であれば良いのですが、具体的には、東京都のデータ取得に際して、以下2点、致命的な欠陥が含まれており、データがインフレしている懸念があります。
1. 都外在住者の陽性判定が東京都の陽性判定者数に計上されている
唾液検査の普及で郵送検査も容易になりましたが、自主的な検査のため、医療機関が充実している都内に送られる(つまり東京都の保健所に報告される)ことが多いです。あるクリニックでは5万件を超える申し込みのうち6割以上は都外居住者であった、としており、これらが東京都の陽性判定者数押し上げ(他府県は押し下げ)しています。
2. 検査数の母数に歪み
民間の格安PCR普及で検査数は激増していますが、医療機関ではないため、保健所に報告するルールがなく東京都の発表する陽性判定数には直ちにはカウントされません。
つまり、
・民間PCRで陰性→都の母数にカウントされず
・民間PCRで陽性→保健所に報告→都の母数にカウントされる→濃厚接触者への検査で更に陽性率が高まる
という歪みが生じます。
上記によって、新規陽性判定数や陽性率のデータ根拠が当てにできない状態なので、遅行指標ではありますが、現時点では入院者数(病床数)、重症者数(病床数)を基軸に政策判断をするしかないと思います。
個々人のレベルでは、データを冷静にチェックして慌てずに対応したい。東京都においては、モニタリングデータの根拠が観察途中で変わってしまうと全く役に立たず混乱を招くので、算定データの前提について丁寧に説明責任を果たして欲しいです。重症者66人ですが、変わらず毎日60人以上出ている現実は変わりません。昨日から増えたか、減ったかよりも、この規模の患者数が継続し、その分の病床と看護師らスタッフが要ることを考えると、非常に厳しい現実は変わりません。
70歳未満の軽症、基礎疾患がない人の宿泊療養入り検討は、リスクもありますが、この現状では仕方ない措置と思われます。人数は先週に比べても110%程度ですので着実に増えています。また、陽性率が6.9%まできており、来週にかけて、感染者数の絶対数と、陽性率と両方がどうなっていくのか。季節要因が大きいとなると、今週の寒さは間違いなく体にこたえますので、来週後半から再来週にかけてさらに感染者数が増加していくのは想像に難くありません。少しでも増加ペースが収まることを心から期待します。。。
・・・重症者は、毎日60人でいているわけではないです・・・今現在ご入院されているかたの数です・・